パワースポットとして名高い伊勢神宮。せっかくこの伊勢神宮に行くなら、ぜひとも足を伸ばしてほしいところがあるんです。そこは『朝熊山金剛證寺(あさまやまこんごうしょうじ)』といいまして、平安時代に弘法大師(空海)が開いた臨済宗のお寺。神宮の奥之院とも呼ばれています。
伊勢神宮の北東、鬼門の方角に位置していて、お伊勢参りのときはセットで訪れるのが良い、とされているんですよ。ここが、とっても静かでひんやり涼しくて、美しく整えられた日本庭園もあって、まさに異世界! 観光地の暑さと喧騒から少し離れて、ほっと安らいでみませんか?
■ 俗世と聖地を分かつ橋
階段を上って仁王門をくぐると、まず広がるのは、一面の睡蓮の池。
この池にかかる赤い「連珠橋」は、俗世と聖地との架け橋なのだそうです。9月までは、美しい睡蓮が見られます。美しく開く午前中に訪れるのがおすすめです。
時折、ざざあと通り過ぎる風と、鳥の声。静寂って、無音という意味ではないんですね。
きれいに整えられた枯山水のお庭は、柵がないのでそのまま入ってしまえるほど。美しすぎてとても足を踏み入れられません。
ジブリアニメに出てきそうな風景。タイムスリップしたような気分になります。
■ ありがたい珍地蔵さまも
金剛證寺には「子授け地蔵尊」という、特徴的なお地蔵さまがいらっしゃいます。どのへんが特徴的かといいますと、ぱかりと露わになった下腹部にドリル状の……これ以上は申し上げられませんので、実際にご覧になってお確かめください!
金剛證寺は伊勢志摩スカイライン(有料)の途中にあります。車で行くのがオススメですが、昔ながらの登山道もございます。近鉄朝熊駅から2時間半ほどですので、登山に自信があるならトライしてみても。朝熊山の展望台からは、伊勢湾の風景が広がります。立ち寄りの足湯もあって、山頂の風を受けながらリラックスできちゃいますよ! お伊勢参りのあとは、金剛證寺にもぜひ!
撮影・執筆=綾部 綾 (c)Pouch