数日前、ツイッターで話題になっていたのが、「ハムスターを小学校の教室で飼うべきか否か」問題。
ある小学校の教室で、ハムスターを飼育する案が浮上。これに対し、ツイッターの投稿主さんのお子さんが、「冷暖房が無い」「うるさい」「土日は置き去り」といった状況の教室で飼うのはかわいそう、とたった1人で反対。資料を用意してプレゼンをするも、多数決で飼うことになってしまったそう。
事の経緯を大まかに説明すると、こんな感じ。これに対し多くのネットユーザーが自らの意見を述べて、一時、議論が白熱しました。
【教室でどんな生き物を飼っていたか、覚えてる?】
さて、自分の小学校時代を思い返してみると、教室で飼った生き物といえば魚と昆虫くらい。ウサギやニワトリなどを飼育小屋で飼ってはいたけれど、教室で世話をするということはなかったという記憶があるのですが、あなたの子供時代はいかがでした?
【まずはハムスターの特性を知ろう】
ハムスターという生き物の特性を知らないかぎり、教室での飼育が適切かどうか、正しく判断できませんよね。
文部科学省が公開している資料「学校における望ましい動物飼育のあり方」の「ハムスター」に関する項目には、次のような内容の記載があります。
・快適温度は20〜25℃。急激な温度変化が苦手。風通しのよい湿度の低い場所にケージを置くのが望ましい。
・臆病で警戒心が強いので、ストレスがたまらないようにテレビの音量を小さくしたり、ドアの開け閉めに気をつけたり、外の騒音のない静かな場所で飼育するのがよい。
・夜行性動物なので、朝方から夕方までが睡眠時間。夕方が1日の始まり。
・1日1回、同じ時間に一定量のエサを与える。
・飼い始めた最初の日は、新しい環境に緊張しているので触らないでそっとしておく。2日目から5日目もまだ緊張しているが、声をかけたり指でそっと触るくらいならよい。
【学校の教室で飼育するには、不向きなような……】
こうして特性をみると、ハムスターってなかなかデリケート。丈夫であまり病気にならないそうだけれど、教室で飼うには不適当な生き物とすら思えてくるのは、私だけでしょうか。そもそも、昼間に活動しないわけですしねぇ。
【多数決ではなく、納得のいくまで議論を】
教室で生き物を飼育するのならば、彼らの特性を事前に十分調べて、なおかつクラスメート全員で納得いくまで議論を重ねるくらいの姿勢が必要なのではないか。家でペットを飼うかどうかを決めるのと同じくらい、各々が悩みに悩むというのも、きっといい経験になる。
記者はそのように考えましたが、さて、みなさんはこの問題をどう思われるでしょうか。
命の大切さを知るために、動物を飼う。情操教育においてこういった経験は得がtく大切なものでしょうが、だからといって彼らの命をみすみす危険にさらすということは、できるかぎり避けたいものです。
参照元:文部科学省
画像:ぱくたそ
執筆=田端あんじ (c)Pouch