花火大会が増えるこの季節。浴衣を着て出かけたものの、履きなれない下駄のせいで足を痛めてしまった……。そんな経験、きっとあなたもあるのでは?
ではここで質問です。下駄を履くとき、あなたはどのように履いているでしょうか。ビーチサンダルのように足をギュッと突っ込み、鼻緒に指の付け根をぴたーっとくっつけて履いていたりしていない?
実はこれが、足を痛める原因なんだって! 鼻緒に足を奥まで押し込まず、足の指でつまむようにして履くのがポイントらしいので、ぜひとも試してみてほしいのです。
【鼻緒と指の股の間に隙間を作ること】
履物を取り扱う「辻屋」ウェブサイトによれば、足の親指、人差し指の付け根に鼻緒をぴったりつけず、隙間に手の小指の先が入るくらいがベストとのこと。また鼻緒は曲げたりひねったりせずに、しっかり甲の上に上げておくことも、大切なポイントのようです。
【かかとがちょっぴりはみ出るくらいがちょうどいい】
また「丸屋履物店」のウェブサイトでも、「奥までグイグイ入れるように履いてしまうと、指の股が痛くなってしまいます。入れすぎずに、手前にちょんと足を乗せる感覚で履いてください」とあります。和装履物の適切なサイズは、かかとが台から2〜3cm出るくらいで、このくらいの方がバランスが取りやすく、歩きやすいんですって。
【「履く」ではなく「つまむ」を意識して】
辻屋のサイトでは、「昔の粋な人は、前を多く開け鼻緒の前坪をつまんで履く事から下駄は『履く』のではなく『つまむ』と言いました」、といった記述も。
履くのではなく、つまむ。頭に入れておけば、長時間の花火大会もお祭りも、足に痛みを覚えることなく存分に楽しむことができそう。
「指でつまむ」と聞くと難しいと考えてしまいますが、やってみると意外と簡単でした。浴衣を着るときにはぜひとも、このことを思い出してくださいねっ♪
参照元:辻屋、丸屋履物店
執筆=田端あんじ / 画像=Pouch (c)Pouch
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