夏ですね。夏といえば花火にお祭り、つまりは浴衣を着る季節です。私は年に1回は必ず浴衣を着てお祭りなど参加するほうなのですが、今持っている浴衣は買って4年目。気に入ってはいるものの、ちょっぴり飽きてきました。
新しいのを買うにも、年に数回しか着ない浴衣にお金をかけるのももったいない。でも何か工夫したい。アレコレといろいろ考えたのですが……
――全く何も思いつきません(キリッ!)
私はふだん着物を着ないのでなじみがなく、何か工夫しようにも着物は独自のルールがありそうで、怖くてヘタな事はできない……。
そこで、都内にある着物屋さんに思い切って相談することに。すると、「浴衣こそ自由に楽しめるのよ」と、お金をかけずに簡単に楽しめるテクニックを色々教えてもらえました! 今回は、とりわけ簡単だと思うテクニック6選をご紹介します!
【1, 帯の結び方を工夫せよ】
私はいつも浴衣の定番「文庫結び」しかやったことがなかったのですが、世の中には、「のし結び」「みやこ結び」「蝶結び」「花文庫」「片花文庫結び」「スイートピー結び」など、びっくりするくらい色々な結び方が存在するのです。
「この結び方がやりたい!」というものがあったら、ネットで検索。すぐにやり方が出てくるので、それを見ながら、本番のまえに2、3回練習してみましょう。
また、リバーシブル帯を持っていたら、腰に帯を巻くときにあえて斜めに折り曲げて裏の柄を見せて巻くと、差し色にもなって効果的ですよ♪
【2, 帯締めを追加するだけで “こなれ感” がアップ】
「帯締め」とは、帯を固定するためにある紐のこと。腰に巻くだけでコーディネートのアクセントとしても活躍してくれますし、身につけただけで “こなれ感” も出てきます。帯同様こちらも結び方がいろいろあるので、そのときの気分に合わせて楽しむことができます。
ちなみに帯締めの色に迷ったら、だいだい色がオススメとのこと。どんな色の帯や着物でも万能に活躍してくるのだそう。私も実際に試してみたのですが、しっくりきて驚きました。
【3, “かんざし” は帯につけてもOK】
“かんざし” といえば、頭につけるイメージがありますが、帯につけて「帯飾り」として楽しむのもOK。動くと揺れるものを選ぶのが◎。
【4, お手頃価格の“帯飾り用プレート” が万能】
自分のお気に入りのキーホルダーなどを帯の飾りにすることができる「帯飾り用プレート」。5センチほどの板に小さな穴が空いているので、そこにお気に入りのストラップなどを通して帯に挟めば、自分だけのオリジナル帯飾りに変身。500円前後で購入できるので手軽に楽しめます。
私は、若者に人気のオシャレショップ・WEGOで買ったオニギリキーホルダーと「すき」という文字のキーホルダーをつけてみました。キーホルダー感ゴリゴリだけど、金具を工夫すればそれっぽくなりそうです。
【5, 気に入ったスカーフなど帯に巻きつけよ】
帯の上辺を飾る布を「帯揚げ」といいます。帯揚げは帯枕と帯枕の紐を隠すためにありますが、着物姿を引き立てるという大事な役割も持っています。帯揚げは、家にあるスカーフやストールで代用可能なので、わざわざ買い足さなくてOK。巻き方さえマスターすれば、お手軽なテクニックなのです。
【6, ヘアセットが面倒なら、麦わら帽子をかぶっちゃお】
浴衣を着るときは、浴衣に負けじと華やかなヘアスタイルをするのが定番です。もし、ヘアセットが苦手な人がいたら、麦わら帽子をかぶるのがオススメ。首もとに髪の毛がかからないようまとめて、麦わら帽子をかぶるだけでハイカラな印象に。夏の日差しも避けられるし、一石二鳥ですよ。
以上、浴衣で使えるテクニックでした。帯ってこんなに自由なのか、そもそも浴衣ってこんなに楽しめるのか、と感動しました。
着物を楽しんでほしい、生活に寄り添って考えていい、だから自由に工夫していい、それが今の浴衣のオシャレだよ――着物屋さんに、そう教えてもらいました。
撮影・執筆=百村モモ(c)Pouch
BEFORE:「なんか飽きちゃったんだが……」
AFTER:「ちょい足ししただけなのに、印象変わったよ!」