わたしはいつ結婚できるんだろう? そんな予測不能な悩みを聞いてアドバイスをくれるのが占い師です。相談すると、ビシバシっと教えてくれる占い師に感謝しつつも、日頃から気になっていたことがありました。
占い師ってナニモノなの?
あまりにもザックリした疑問ですが、みなさんは占い師にどういうイメージがありますか? 私個人としては、私生活の見えないミステリアスな人がやっているイメージがあります。言うなれば、そう魔女みたいな人! しかし実態はどうなんだろうか、そもそも占い師ってどうやってなるのか、練習はするのか、そして稼げるのか……なんだか気になりすぎて眠れんぞ!
そこで今回は、占い師の修行をしている方にズバリ、本音を探ってみました!
【占い師になった意外なきっかけとは?】
今回取材にご協力してくれたのは、占い師歴3年の「ベスパ」さん(20代後半の女性)。ミステリアス女子かと思いきや、太陽が似合いそうな爽やかな方でした。
記者「どうして、占い師になろうと思ったのですが?」
占い師「雑誌の裏に書いてある占いが全然あたらないのがきっかけでした。世界中の人をたった12しかない星座ごとに分けて、同じ星座なら同じ運勢になる……ってそんなのおかしいと思い、少し勉強をしてみようと」
彼女はこれをきっかけに手相と、西洋占星術(星占いをより詳しく占うことができるもの)の勉強を始めたと言います。
【占いの講座がある】
彼女の勉強道具を見せてもらうと、分厚い辞書のような本が! この本は2050年まの天体の位置を示している「占星天文暦」というもので、西洋占星術には欠かせないのだそう。中身を見せてもらったのですが、見たこともない記号や数字や英語ばかりで何が書いてあるか全くわかりません。
記者「なんだか専門的な知識が必要そうですが、ゼロから勉強するのって大変そうですね」
占い師「わたし、占いの講座に行っているんです」
占いに講座があるなんて知らなかった……。彼女の場合は、手相は占い師で有名な某氏の母が開く講座で勉強、西洋占星術はベテラン占い師の元で修行しているのだそう。
【占い師に必要なものは……努力】
占いの講座があるなら、誰でも簡単に占い師になれそうって思っている人(私を含め)、甘い、甘すぎるのです。
占い師「占い師に必要なものはコミュ力、とよく言われますが、努力もかなり重要です」とそれはもう大変なのだと教えてくれました。占いの種類にもよるそうなのですが、専門用語や意味など、覚えなければならないことがかなり多く、途中で音を上げる人も少なくないのだそう。彼女が実際に勉強しているノートを見せてもらったのですが、まるで受験生のようでした
【話題の有名人で占いの勉強をする】
でも占いの練習ってどうやるんだろう? 聞いてみると、ワイドショーで話題になった芸能人や、明治生まれの歴史上の人物を占い、対象者についての事実と自分の診断結果を照らし合わせ、答え合わせをするとのこと。
今回授業で扱ったというある有名人の診断結果をみせてもらいました。ちょっと前にイクメン議員で話題になったM氏、愛人の方、M氏の奥さんの3名です。
占い師曰く、M氏の奥さんは、夫のM氏の意見で動く人なので、自分から離婚を言い出すことはないのでは、という診断結果が。実際はどうなんでしょう、今後の行方が気になります。
【どこで占いをするの?】
占い師がいる場所といえば、路上や占いの館が定番だろうと想像していたのですが……今の事情はちょっと違う様子。
記者「どこで占いをするのでしょうか?」
占い師「基本はネットが多いですね」
なんでも最近のネットサービスでは、ハンドメイド作品を売るように、占いも売ることもできるのだそうな。1回の診断料は500円から。あまり利益はないものの、着々と常連のお客さんが増えてきたそうです。
【職業病? 彼氏を占いしすぎて怒られた】
最後に占い師になってよかったこと、悪かったことを聞いてみました。
記者「占い師になってよかったことは何でしょうか?」
占い師「疎遠だった人から占いがきっかけで連絡がくるようになりました!」
記者「逆に悪かったことはありますか?」
占い師「彼氏を毎日占って電話で診断結果を伝えていたら、怒られてしまいました……」
彼女はほぼ毎日、自分や恋人や家族を占い、診断結果を伝えているのだそう。占い師ならではの職業病かもと笑って教えてくれました。
以上、見習い占い師の取材でした。占いって信じるか信じないかはあなた次第……なんてイメージがありますが、知れば知るほど面白く、うわー私もなる! 私も占い始めよう! という気になりましたが、あまりにも勉強する量が多くて、こりゃ一生お客さんのままでいいかなって思いなおしました。
取材協力=占い師ベスパ
撮影・執筆=百村モモ (c)Pouch