誰かと一緒にお酒を飲むとき、グラス同士をぶつけて乾杯することがありますよね。ビールや日本酒なんかは「乾杯!」とグラス同士をぶつけて鳴らしますが、日本だと「ワイングラスをぶつけ合う乾杯はマナー違反」といわれています。
このことをアメリカで生活していた日本人の友人に話してみたところ、「え、ワイングラス? たしかにマナー違反っていわれているみたいだけど、アメリカではみんなチーンって鳴らしてたよ」という答えが返ってきたんです。
そういやアメリカのドラマでも、ワイングラスをぶつけて乾杯するシーンをたびたび観るような……。結局これ、何が正解なのかしら!?
【日本では “基本的には” マナー違反】
わけがわからなくなったので、マナー協会に問い合わせをしてみました。いただいた答えは、こちら☆
「フォーマルな場でワイングラスをぶつけることは、日本では基本的にはマナー違反とされています」
「というのも、ワイングラスは色や香りを楽しんでいただく為、グラスのふちが大変薄く作られています。ですので、他のビールなどと同じようにグラスをぶつけると割れてしまい、とても危険でございます」
な、なるほど~。たしかに高級なワイングラスはとても繊細なつくりで、洗うときにも割らないよう慎重になってしまいますものね。
【世界的にみると「音を楽しむことはマナー違反ではない」!】
しかしマナー協会の方いわく、「日本ではマナー違反だからと、みんながしているのに頑なに拒む理由はございません」とのこと。
「世界的には、ワイングラスのまあるく出っ張った腹の部分を軽くぶつけて音を楽しむことは、マナー違反ではない」そうなんです!
回答を聞いてみれば、アメリカでのエピソードにも海外ドラマに出てきた乾杯シーンにも、超納得。これで今後は堂々と(場に応じてですが)、グラスをぶつけあう乾杯をすることができます~。
ただしビールのジョッキを扱うように「ガチーン!」とぶつけるのではなく、マナー協会の方が言う「グラスが重なる音を楽しむような乾杯」を心がけたいと思った次第ですっ。
【ドイツとフランスの「ワインで乾杯」にまつわるマナー】
ちなみに海外在住、そして海外に住んでいた人たちに話を聞いてみたところ、国によって乾杯のマナーや言い伝えがある模様。たとえばドイツには、乾杯する時に目を合わさないと「7年間いいセックスができなくなる」(!)というジンクスがあるのだそうです。7年て……長いわ!
またフランスで乾杯する際は、 “目を合わせる” のが礼儀とのこと。目を合わせて「サンテ」または「チンチン」と言って、その後にグラスを1度「チン」と鳴らすといいます。
2つの国に共通しているのは “目を合わせる” こと。今後ワインで乾杯するときには、心がけてみるといいかもしれませんね♪
画像:Pouch編集部
執筆=田端あんじ (c)Pouch