住民からの連絡をもとに動物の保護・救助活動を行うアメリカのレスキューチーム「HOPE FOR PAWS(ホープ・フォー・ポーズ)」。Pouchでも、これまで何度かその活動をご紹介してきました。
今回は彼らの活動の中から、あるワンコファミリーの救出劇をご紹介したいと思います。
保護対象となったのは、コンテナの下でふるえる1匹のママ犬と4匹の子犬たち。しかし、すきまが狭すぎて人の手が届かず苦戦しているうちに、小さな子犬たちは怖がってさらに奥へと逃げ込んでしまいます。レスキュー、成功するのでしょうか?
【助けようにも手が届かない!】
このレスキューが行われたのは、ロサンゼルス川にほど近い公園。実はこの日、レスキューたちは別の任務で2匹の犬を救助したばかりでした。その帰り、たまたま公園を走っている「首輪なし・リードなし」の犬を見かけたのだそう。
いぶかしんで公園を調査したところ、コンテナの下で身を寄せ合う1匹のママ犬と子犬たちを見つけたのでした。
さっそく救助活動に入りますが、何しろ場所は公園に置かれた輸送用コンテナの下。地面とのわずかなすき間に大人の体は潜り込ませることができず、どうしても犬たちに手が届きません。
そこで3時間をかけてレスキュー本部へ戻り、長い柄のついた網など、保護用の道具を持って再びワンコ家族の元へと戻ってきました。
【子犬の数は…全部で4匹!】
まずは、一番手前にいた1匹目を救助。すると、ママ犬はみずから子犬について、コンテナの下から出てきました。ママ犬は意外にも人懐こく、元気そうです。
ですが子犬は全身がノミにおおわれ、本来ピンク色をしているはずの歯茎も真っ白。このままでは、死んでしまっていたかもしれません。
コンテナの下を確認すると、残り2匹だと思われた子犬が、じつは3匹いることが判明。柄の長い網を駆使して子犬たちを捕まえ、なんとか1匹ずつ連れ出します。
ところが最後の1匹は完全におびえて、土のくぼみにすっかり体を隠してしまいました。これにはレスキューたちも大苦戦。怖がる子犬には可哀想ですが、網の持ち手で追い立ててなんとか網の中へと誘い込み、ようやく全員が救助されたのでした。
【受け入れ先を待っています】
レスキュー本部に連れ帰られたあと、ワンコ一家は全員すぐさまお風呂へ直行! 汚れやノミをキレイに洗い落としたら、見違えるほどフワフワに。ママ犬はCandy(キャンディ)と名付けられ、子犬たちにはそろってアメリカのお菓子の名前がつけられました。
ゴハンもたっぷりもらって、すっかり元気になったワンコ一家。みんな揃って助けてもらえて、本当に良かった! 今は、太陽の下を元気に駆け回りながら、受け入れてくれる家族を待っているんですって。