「夫婦がほぼ時を同じくして亡くなる」……その夫婦の仲むつまじさを究極的に象徴しているかのような出来事が、ときには世界的なニュースとして報じられることもありますよね。
しかしこういった現象が起こるのはごくまれで、ほとんどの場合はどちらかが先に亡くなることになるわけです。みなさんは、ぶっちゃけ「看取りたい」? それとも「看取られたい」でしょうか?
【「看取られたい」派が優勢でした】
参考にしたのは、「アニヴェルセル総研」が11月22日の “いい夫婦の日” にちなんで行った、全国の20代~30代の既婚男女412名を対象にしたアンケート調査。
「結婚したパートナーを看取りたいですか? それとも自分が先に看取られたいですか?」という質問に対し、「看取りたい」と答えた人は40.8%。一方の「看取られたい」と答えた人は59.2%で、約4:6の割合で “自分が先に逝きたい” と思っていることが判明したんです。
【「看取ってもらいたい」、その理由とは?】
まさしく冒頭で触れた「死んだもん勝ち」を地で行くような調査結果でしたが、気になるのはその理由。まずは多数派の「看取ってもらいたい」派の声をチェックしてみると、
「愛する人に先立たれた後の人生なんて考えられないから(男性 / 36歳)
「相手がいなくなった悲しみを引きずりながら生きていくことは想像できないくらい辛いから」(女性 / 29歳)
といった具合に、「最愛の人に先立たれてひとり残されることへの不安」という、精神的な喪失感を挙げている人がもっとも多かったのが印象的でした。
その一方では、
「先に逝った方が家族は経済的に安心できるから」(男性 / 39歳)
「家のお金の事など全て相手に任せているので、相手が先に亡くなったら不安だから」(女性 / 32歳)
といった、現実的な声も。残された家族のことを慮って「看取られたい」と願う心もまた、深い愛情のあらわれと言えるのではないでしょうか。そのほかには
「楽だから」(男性 / 36歳)
「老いた姿を見せたくないから」(女性 / 31歳)
という本音丸出しな意見も。「楽だから」というのはまあ、真理かも……。
【「看取りたい」、その理由とは?】
反対に「看取りたい」派の声を見てみると、
「寂しい思いをさせたくないから(男性 / 34歳)
「相手が望んでいるから、寂しい思いをさせたくないから、お世話になった分返したいから」(女性 / 29歳)
「おいていけない」(男性 / 36歳)
「自分が先に死んだ場合、家のことが全くできない相手がどう生きていくのか心配だからです」(女性 / 39歳)
「いろいろお世話になったのでお礼を言いたい」(男性 / 32歳)
「養ってもらっているのだから、一生世話をしていきたいと思っているから」(女性 / 36歳)
といった意見が並んでいて、おんなじ答えでも抱いている思いはさまざま。しかし共通しているのは “パートナーに対する思いやり” で、なんだかんだ言っても夫婦っていいもんだな、と素直に思えたのでした。
【男性のほうが「寂しがりや」!?】
ちなみに……「看取ってもらいたい」派の男女比に注目してみたところ、男性は66.5%で女性は51.9%と、15%ほどの差が見られたんです。
もちろん調査結果を見てもわかるように、「看取られたい」という言葉の裏にはさまざまな思いがあるのでしょうが、「ひとりぼっちになりたくない!」とより強く思っているのは男性のほうなのかも!?
参照元:プレスリリース、アニヴェルセル総研
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼女性の場合「相手に先立たれた後のほうが元気になった」って声も聞くもんねぇ…