日本や外国の偉人の一生を描いた「学習まんが」。小学生のころによく読んだという皆さんも多いかと思いますが、意外と大人になってから読むことってないはず。
私もそうだったんですが、先日小学生の子どもと行った大きめの本屋さんで、ひさしぶりにじっくりとそのラインナップを目にする機会を得ました。そしてそこでビックリ。
自分が子どものころとけっこう違ってるうぅぅーーーーッ!!!
というわけで、今回は今どきの学習まんが事情について皆さんにもご紹介したいと思います。
【今どきっぽさを感じるチョイス】
いわゆる「学習まんが」と呼ばれるシリーズは小学館、学研、集英社などから出ているのですが、ひっくるめてそのラインナップを見ていると、新鮮に感じるのが“時代的にまだ新しい偉人たち”。
ダイアナ、オードリー・ヘプバーン、手塚治虫、本田宗一郎など、こうした人物はアラフォーの私が子どものころにはまだ生きていて、なんなら現役で活躍していたりもしたので、伝記漫画になっているのはなんだかちょっと不思議な気分。スティーブ・ジョブズまで来ると、それはそれで「今どきっぽい!」って素直に思えるんですけどね!
【実際、まだまだ現役な人たちも】
とはいえ、実際にまだまだ生きていて現役で活躍しているような人がピックアップされているケースもあります。プロ棋士の羽生善治さん、ポケモンを作ったゲームクリエイターの田尻智さん、元プロ野球選手の松井秀喜さんなど。
「偉人伝はすでに死んでいる人を題材にしなくてはならない」という決まりはないでしょうから、歴史上の偉人というくくりでは、こうした人々を取り上げるのもおかしくないのかもしれません。
【なんならあのゆるキャラまで……】
そしてひときわ異彩を放っているものといえば「くまモン」でしょうか……。「今や国民的キャラクターとなった熊本県の営業部長・くまモンの誕生の秘密からこれまでの活躍をまんが化!」ということで、小学館の学習まんがシリーズにラインナップしています。
【絵も私たちのころとは違う】
そして人物のチョイスだけではなくて、まんがの絵のテイストも私たちが子どものころとは異なります。例えば、角川まんが学習シリーズのクレオパトラは美少女風のイラストになっています。こうした絵を見慣れていない一部の大人からすると、「学習まんがなのに萌え絵に近いだなんて……!」とワナワナする人もいそう。でも、これは間違いなんですよね。
当たり前ですが、作り手側も子どもたちが興味を持つイラストやまんがをあらかじめリサーチしているはず。これが今の子どもたちが可愛い、かっこいい、親しみやすいなどと感じる絵だということ。自分の育ったころの価値観とちがうからといって、それを否定してはいけないと私は娘が可愛いと感じる世界観をふだん間近で見ながら感じています。
【皆さんが子どものころと比べてどう?】
以上、現在の学習まんがのラインナップをいくつかご紹介しましたが、皆さんが子どものころと比べるとどうでしょうか?
もちろん、昔からよくあったヘレン・ケラーやエジソン、野口英世や織田信長などは今でも健在。定番と新規加入を入れ替わりしながら、その時代に合ったラインナップを各出版社そろえているということなのでしょう。これは20年後、30年後にヒカキンやさかなクンなんかが仲間入りしている可能性も大アリかも……!
参照元:小学館、学研出版サイト、角川まんが学習シリーズ
書籍画像=版元ドットコム
執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch