ひとり暮らしをしていると、よほど食生活に気をつけていないかぎり、慢性的な野菜不足に陥りがち。
マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した調査によると、コロナを経験したことで人々の健康意識がアップし、約4人に1人が「野菜を食べる量を増やしたい」と回答していることがわかりました。
食べる量を増やすには「おいしく食べる」のがいちばんです。野菜のプロに詳しい方法を聞いてみましょ!
【知ってた? じゃがいもは冷凍できるんです】
野菜販売歴10年以上、「野菜の鮮度を保ちながらおいしく食べる方法」をSNSで発信し続けている野菜インフルエンサー・青髪のテツさん。Twitter(現X)のフォロワー数はなんと76万人にのぼります。
青髪のテツさん直伝の「野菜の保存方法」および「豆知識」を参考にして、野菜とおいしく付き合っていきましょう。
トップバッターは、カレーや肉じゃが、ポテトサラダなど、なにかと出番が多い「じゃがいも」です。じゃがいもの選び方のポイントはこちら!
・ずっしり重い
・しっかり硬い
・大きすぎない
・芽が出ていない
・緑色のものは避ける
ジャガイモを保存する場合、常温・冷蔵・冷凍(!)で約1カ月保存することが可能なのだそう。
常温なら「紙袋に入れる→冷暗所で保存」、冷蔵なら「キッチンペーパーなどで包み保存袋へ→冷蔵庫の野菜室で保存」、そして冷凍なら
①よく洗う
②皮を剥く
③細切りにする
④冷凍保存用袋に入れる
⑤冷凍庫に入れる
といった手順で保存しましょう。
正直、じゃがいもに冷凍のイメージはありませんでしたが、こうして下ごしらえしておけば料理にも使いやすそうですよね。
なお、家の冷凍庫はひんぱんに開け閉めするため、早めに使い切るのがベスト。また、中途半端に常温解凍すると味が落ちるので、必ず凍ったまま加熱調理してくださいね。
【野菜の選び方と保存方法】
それではここからは「なす」「キャベツ」「ピーマン」「もやし」の選び方および保存方法をチェックしてきますよーーッ!
■なす
<選び方のポイント>
ガクのトゲが鋭い、ヘタの切り口がみずみずしい、果皮が濃い紫色、表面にツヤがある、ずっしり重い
<保存方法>
常温(約2〜3日):ペーパータオルに包み保存袋に入れる→常温の冷暗所で保存
冷蔵(約1週間):キッチンペーパーで包み保存袋に入れる→冷蔵庫の野菜室で保存
冷凍(約1カ月):水洗いしてヘタを取り食べやすいサイズにカット→600Wのレンジで1分30秒加熱→保存袋に入れ冷凍庫へ
なすは乾燥と低温が苦手で、冷蔵庫に入れると種が真っ黒になりやすいです。ナスの皮には、ポリフェノールの「ナスニン」が多く含まれているので、むかずに食べましょう!
■キャベツ
<選び方のポイント>
ずっしり重い、外葉がついている、芯の切り口が白くみずみずしい、紫色のキャベツは避けないで、カットキャベツは切り口が黄色いものを選ぶ
<保存方法>
冷蔵(約2週間):成長点を壊すか取り除く→キッチンペーパーなどで包み保存袋へ→冷蔵庫の冷蔵室で保存する
キャベツは収穫されたあとも成長し続けるので「成長点を壊す」ことが大切!
①つまようじやフォークを刺して芯を傷つける
②芯を取り除く
のいずれかの方法で冷蔵保存します。野菜室ではなく冷蔵室、チルドならなおベスト(2倍以上長持ちするらしい)。カットされたキャベツの場合は、切口が黄色い方が新鮮で味もいいそうです。
■ピーマン
<選び方のポイント>
ヘタの切り口がみずみずしい、ずっしり重い、果皮にツヤがある、ヘタの周りがへこんでいる
<保存方法>
冷蔵(約2週間):1つずつキッチンペーパーで包む→容器や保存袋に入れて野菜室へ
冷凍(約1カ月):細切りにして保存袋へ→冷凍庫に入れる
冷蔵室やチルド室では温度が低すぎるので、ピーマンの保存には不向きです。ピーマンの種やワタには、血液サラサラ効果があるといわれるピラジンが多量に含まれているため、食べた方がいいそう!
■もやし
<保存方法>
冷蔵(約1週間):保存容器に入れてもやしが空気に触れないくらいしっかり水に漬けて冷蔵室で保存する
※水は毎日変えること。手間がかかる上に、ビタミンなど水溶性の栄養も抜けてしまいますが長持ちします。
「もやしの袋に数カ所穴をあける」という保存方法も効果的で、通常より2倍長持ちするのだそう! また、もやしは凍らなければ、低温であればあるほど成長(老化)速度が遅くなり長持ちするそうです。
【ピーマンの苦味を解消できる!?】
野菜をおいしく食べる上で重宝するのが「おそうざいの素」。キッコーマン「うちのごはん」シリーズなら、材料を用意×簡単調理で1品完成しちゃいます♪
ちなみに……青髪のテツさんによると、ピーマン嫌いのお子さんに有効かもしれない「ピーマンの苦味を抜く方法」があるのだそう。
①種とワタをしっかり取る
②繊維と垂直に薄切
③ボウルに水を入れて洗う
④水を捨てる
⑤水が濁らなくなるまで③④を繰返す
⑥10分水に漬ける
ちょっぴり手間はかかりますが、試してみる価値はありそうです!
参照元:キッコーマン(1)(2)(3)、楽天、プレスリリース
執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:ぱくたそ(1)(2)