過去最高に暑い夏を記録したという昨年2023年。今年も、早い段階から暑くなるという予報も出ています。
だからこそ、いまのうちに熱中症対策をしておきたいッ!
一般財団法人 日本気象協会が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトでは、本格的な夏に向けて「暑さへの備え」コンテンツを公開しています。備えをしておくことで、自分と大切な人の安全を守りましょう。
【体を暑さに慣らしておこう!】
体・行動ともに暑さに備え、熱中症に対する防災意識を高めてもらうことを目的につくられた「暑さへの備え」コンテンツ。
キーワードは、体を暑さに慣らしていく「暑熱順化(しょねつじゅんか)」です。
人は運動などで体温が上昇すると、汗をかいたり心拍数を上昇させたりして熱を逃がして、体温を調節します。この体温の調節がうまくできなくなると、体の中に熱がたまって体温が上昇し、熱中症が引き起こされてしまうのです。
暑熱順化ができていれば、発汗による気化熱や体の表面から熱を逃がす熱放散がしやすくなります。 グングンと気温が上昇する前に体を暑さに慣らして汗をかく練習をしておきましょう!
【具体的な方法は?】
暑熱順化に有効な対策は次のとおりです。
<屋外>
ウォーキング、ジョギング、サイクリング
<屋内>
筋トレ、ストレッチ、入浴
屋外の対策は主に運動ですが、通勤中の徒歩(1駅分歩くなど)や近所への買い物、自転車で出かけるといったことでもOK!
高齢者の場合は「散歩」「スポーツなどの趣味で体を動かす」「入浴で汗をかく」、子どもの場合は「通学中の徒歩や自転車での移動」「体育の授業や部活動」「遊びに出かける」などが対策になるということです。
「暑さへの備え」コンテンツでは、簡単な質問に答えるだけの「暑熱順化チェック」を公開しているので、ぜひ参考にしてみて。
【暑さ対策もしっかりと! 対処法も知っておこう】
暑さに慣れることも大切ですが、暑さ対策も忘れずに!
・水分・塩分を補給する
・日差しを避ける(日傘などを取り入れる)
・冷やす・涼しくする
・温度を把握しておく
・暑さ対策グッズやいざというときの応急処置アイテムをそろえておく
・エアコンをすぐ使えるよう事前点検しておく
もしものときに備えて、熱中症時の応急処置も覚えておきましょう。
体全体を冷やせる場合は、氷まくら・氷のう・濡れタオルなどを用いて、「両側の首筋」「わきの下」「足の付け根」など太い血管がある場所を冷やすこと。
体全体を冷やすのが難しければ、冷たいペットボトルなどで、露出している「手のひら」や「腕」を冷やしてください。
参照元:暑さへの備え(1)(2)、プレスリリース
執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:ぱくたそ