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大沢たかおだかこそ演じられた王騎!映画『キングダム 大将軍の帰還』の壮絶なバトルシーンに興奮&信との師弟関係に号泣

2024年7月12日

【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、本音レビューをします。

今回ピックアップするのは、大人気シリーズの最終章『キングダム 大将軍の帰還』(2024年7月12日公開)です。試写で鑑賞しましたが、信と王騎の絆に涙する、素晴らしい出来栄えの作品でした!

では、まず『キングダム 運命の炎』をおさらいしてから、『キングダム 大将軍の帰還』の物語をご紹介しましょう。

【『キングダム 運命の炎』とは】

天下の大将軍を目指す信(しん / 山﨑賢人さん)は、秦の若き王・嬴政(えいせい / 吉沢亮さん)と中華統一を目指していました。秦に積年の恨みを募らせた趙が攻めてくることを知った嬴政は、王騎(おうき / 大沢たかおさん)を総大将に任命。

信は王騎から「飛信隊」という100名の兵士を授かり、隊長として、趙との闘いに挑むのです!

この闘いで信は敵将を倒します。が、最後に趙国の総大将・龐煖(ほうけん / 吉川晃司さん)が現れ、この男が『キングダム 大将軍の帰還』で大暴れするのです。

【『キングダム 大将軍の帰還』物語】

趙の敵将を倒した「飛信隊」ですが、突然現れた龐煖と彼の軍隊の圧倒的な強さを前に次々と命を落とします。自軍の劣勢を見て、ついに王騎が参戦! 実は王騎と龐煖は過去に壮絶な因縁があったのです。

前半は、圧倒的な強さを見せる龐煖と軍隊の迫力が描かれます。精神力と俊敏さでは誰にも負けない信、前進あるのみだった彼が押されまくってついに後退り。最終章だし、殺されちゃうんじゃないかとドキドキしっぱなしでしたよ。

【王騎と龐煖のドラマチックな対決】

飛信隊が劣勢になったため、ずっと戦を見守っていた王騎がついに戦場へ。

しかも、王騎には龐煖に対する怒りもありました。それは秦の将軍・摎(きょう / 新木優子さん)に関わること。摎には秘密があり、それに王騎と龐煖も関わっていたのです。王騎が龐煖を「決して許さない!」と怒りをたぎらせる理由とは……。

この真実が王騎 VS 龐煖のバチバチのバトルへと発展していくのです。

8年間このシリーズに関わってきた王騎の大沢さんと最終章でとてつもない強さを発揮した龐煖の吉川さんの1対1バトルは大迫力! 王騎と龐煖の力が拮抗しているゆえに、ヒリヒリする戦いが繰り広げられます。

ずっと信を見守り、大将軍になるために必要なことを伝授してきた王騎に「勝ってほしい」と祈る気持ちで見ました。

【大沢たかおが最高に輝く!】

俳優陣では、とにかく大沢たかおさんが素晴らしかったです! 本作ではまさに王騎の集大成を見せてくれました。バトルシーンもいいのですが信の師弟関係にも涙……。

信に向ける眼差しは温かく包容力もあるんですよねえ。王騎は大沢さんしか演じられない役。年末の映画賞レースでは、最優秀助演男優賞を大沢さんが席巻するのでは、と予想します!

【本当に今作で終わりなの?】

第1作目の『キングダム』からずっと楽しみに観てきたので最終章は寂しい限り。でも本作を見たら、みんな「これは続編がありそう」と思うんじゃないかな。そもそも信はまだ「天下の大将軍」になっていないし、本作で戦を高みの見物していた趙軍の李牧(りぼく / 小栗旬さん)はまだ何もしていないし……。

続編があるかもしれないというウワサもあるので、希望を持ちたいと思います!

また、本作は2023年に公開された『キングダム 運命の炎』の続きから描かれるので、前作を見てから鑑賞することをおすすめします(もちろん、第1作目『キングダム』から見れば、よりわかりやすいです!)。それから『キングダム 大将軍の帰還』を見てほしい。

大スクリーンで見るべき作品なので、絶対に劇場で『キングダム』ワールドを体感してください。

キングダム 大将軍の帰還
(2024年7月12日より全国公開)
原作:原泰久「キングダム」(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:佐藤信介
脚本:黒岩勉・原泰久
出演:山﨑賢人 吉沢亮 橋本環奈 清野菜名 吉川晃司 小栗旬 大沢たかお 他
(C)原泰久/集英社 (C)2024映画「キングダム」製作委員会

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