
全国の書店員が自分で読んで「売りたい!」と思った本を投票で選ぶ「本屋大賞」。2026年はノミネート全10冊の中から、朝井リョウさんの『イン・ザ・メガチャーチ』が大賞を受賞しました。
すでに45万部を突破しているヒット作品ですが、今後さらに注目を集めることは必至。どんな作品なのか、内容や見どころなどご紹介します!
※記事のリンクより購入いただくと、売上の一部がPouchに還元されることがあります。
【大賞受賞はどんな作品?】
『イン・ザ・メガチャーチ』は、昨今はやりの「推し活」に焦点を当てた作品。レコード会社の経理部に勤務する久保田慶彦(47)、久保田の娘で大学生の武藤澄香(19)、 “推し” の応援が生きがいの契約社員・隈川絢子(35)という3人の視点から、ファンダム経済がもたらす現代社会の功罪を描き出します。
本書で印象的なのは、「神がいないこの国で人を操るには、 “物語” を使うのが一番いいんですよ」という言葉。
推し活はときに宗教と似た側面があると言われますが、“推し” の物語を適切な形で提供して中毒に陥らせることこそが、ファンダムの信徒獲得と教義の布教に欠かせないと本書は言います。
推し活は幸福感や連帯感が得られ、それは私たちが生きる原動力になります。けれど、運営している側も、活動するアイドル側も、応援するファンダム側も生身の人間。もしもその物語が何かの弾みで崩れたとき、そこには一体どんな世界が残されるのでしょうか……?
そうした光だけでなく闇の部分まであぶり出すのがこの小説のすごいところ。今の時代の空気を映し出した一冊は、本屋大賞の1位に選ばれるのも納得の圧倒的なパワーがあります。
【2位以下もチェック!】
『イン・ザ・メガチャーチ』は文句なしの面白さですが、他のノミネート作品も良作ぞろい。今年の2位以下の作品は次のとおりです。
2位 『熟柿』(佐藤正午)
3位 『PRIZE』(村山由佳)
4位 『エピクロスの処方箋』(夏川草介)
5位 『暁星』(湊かなえ)
6位 『殺し屋の営業術』(野宮有)
7位 『ありか』(瀬尾まいこ)
8位 『探偵小石は恋しない』(森バジル)
9位 『失われた貌』(櫻田智也)
10位 『さよならジャバウォック』(伊坂幸太郎)
今年はミステリー作品が多くノミネートされているのが印象的。ミステリー好きな方には『殺し屋の営業術』『失われた貌』『探偵小石は恋しない』がおすすめです。ヒューマン系作品では、ほのぼのした世界観が好きなら『ありか』『エピクロスの処方箋』、しみじみ泣ける物語に出会いたい方には『熟柿』『暁星』がおすすめです!
そろそろゴールデンウィークが近づき、連休の予定を立て始めている皆さんもいるかと思います。今年は本屋大賞の作品の中から気になったものを手に取り、どっぷりと読書に浸ってみるのもいいかもしれません♪
参照元:本屋大賞 公式サイト、プレスリリース、Amazon、楽天市場
執筆:鷺ノ宮やよい