長く付き合っていると、マンネリ化は避けられません。それが恋愛というもの。安定しているといえば聞こえは良いですが、ちょっと楽しくない。そんな「最近マンネリ化している……」とお嘆きのカップルへ、その微妙な感じを打破できる「遊び」をご紹介。
温泉などへ一泊旅行に行くときに試して、是非恋人を驚かせてほしいものです。方法は簡単。実行場所は旅館の部屋(障子があることがポイント)。必要なものは障子、小道具、そして自分の身体のみ。この遊びを名付けるとすると「身体de影絵」でしょう。
この「身体de影絵」の教科書は、江戸時代の浮世絵師・歌川広重の「即興かげぼしづくし」という絵です。最も簡単なのは『即興かげぼしつくし、まつたけ(写真・上)』でしょう。浴衣と自分の身体のみで、まつたけを表現できます。『ふじの山 らんかんぎぼし(写真・下)』も同じく、体勢はキツいですが浴衣と自分の身体さえあれば、富士山が完成。
即興かげぼしづくしは江戸時代後期に流行し、その後は宴会芸の一種としてもてはやされていたという歴史があります。その壮大な歴史の中にあった、遊び心のあるユニークな芸を恋人だけに披露! 彼女が外から帰ってくるタイミングを見計らって、ポーズを取っておくのです。
愛を感じられること、間違いなし。頑張って窮屈な姿勢を取って、自分を驚かそうとしてくれているのですから、それが愛情溢れる行為であることは確実です。マンネリ感も一気になくなり、新鮮さがどっと押し寄せる予感! ただし相手の反応は人それぞれとなります。その後の恋人の態度に関して、責任は取れませんのであしからず。
(文=sonoko0511)
画像:東京国立博物館情報アーカイブ、 広報えな、奇想の王国 だまし絵展、仙台市博物館