肩がゴリゴリに凝り固まったとき、叩いても揉んでも何をしてもコリが取れないんですよね。あれには、まったく困ったものです。
途方もなく肩がコリコリになっているとき、そんなときは、中国の伝統療法「包丁マッサージ」が効き目抜群らしいのですが……。
ほ、包丁で……マッサージ? いったいどんなものなのか。石のような硬さの肩コリを持つ編集アシスタントのZちゃんと包丁マッサージの本場、台湾へ!
向かった先は台北市内の夜店(三重國小駅の付近)。夕食を食べようとやって来た地元住民たちで溢れ、夜店のある通りはすごい熱気! ここのどこかにあるはずなのだが……。雑踏を掻き分けてゆくと、路上の真ん中で、裸足で仁王立ちするおばさんを発見しました。きっと、この人が包丁マッサージをしてくれるに違いない。
その証拠に、両手には包丁(しかもデカイ出刃包丁)を持っています。まさか、二刀流だったとは。まるで宮本武蔵のようなおばさんだなぁと思いました。カッコ良すぎて弟子になりたいくらいです。
やって来たお客を自身の目の前に座らせる包丁おばさん。ギラリと光る鋭い刃の出刃包丁を、客の肩目掛けて勢い良く振り落としました! ひ、ひええ。思わず悲鳴をあげるZ嬢。おばさんは華麗なる手さばきで、左右交互に小刻みに刻み続けます。肩の筋肉、みじん切り状態。タオルを肩にかけているとはいえ、痛そうです。確かに肩の血流は良くなりそうだけど?
逃げようとするアシスタントのZちゃんを強引に包丁おばさんに差し出し、しっかりと体験してもらいました。いったいどうなの? すると、「か……かなりイタイ」と、かすれ声でポツリ。やはり痛いのか。私(記者)は勘弁しておいて良かったと内心安堵。
怯えていたのか、終始苦痛そうな表情をしてえいたZちゃんでしたが、最終的には痛くて気持ちが良かったとのこと。終わったあとは、肩がポカポカになってウソみたいに肩が軽いわあ~! と大満足でした。
ちなみに料金は店によって色々異なりますが、こういった露店などは10分約99元(約300円)程でやってくれるところもあります。肩こりが酷い方は一度試してみてはいかがでしょう。ただし、絶対に真似をしてはいけませんよ!
(写真、文=めるりんこ)
▼鋭い刃…のみならず、ズッシリと重そうな包丁だ
▼手始めに軽くマッサージを
▼小刻みに鋭い刃物で叩いていくぞ
▼裸足にならないと、しっかり力が入らないという
▼隣にいたお客さんの様子。あらゆる方向に包丁を向けて叩きまくる
▼「神秘の刀療法! 不思議、体のだるさをなくし睡眠改善、 安全保証、効果バツグン! イイネ!!」と書いてあるぞ