記者の耳にある日、とんでもないウワサが飛び込んできました。大阪市福島区の大阪市中央卸売市場本場の近くに、なんと10円で飲み物が買える自動販売機があるというのです。
いやいや、いくら商人の町とはいえ、10円って! 10円で販売したって、「もうかりまっか?」「ボチボチでんな~」とはいかないでしょ、きっと。
と、いうワケで2月28日、記者はJR大阪環状線の野田駅に降り立ちました。目指すは同市場本場。10円の自動販売機を見つけ出すべく、トコトコと歩を進める……ハズが……あぁ、お腹が減って力が出ないよぉ~!!
そう、記者はお腹が減ってしまったのです。花より団子。自動販売機よりランチ。せっかく来たのだから、ここでしか味わえない超絶美味な何かが食べたい~!!!!!
今度は迷いのない足取りで、スタスタと歩く記者。向かうは同市場本場の西口にある、「旬味まゆとろ」というお店。10円の自動販売機と一緒に、絶品ランチ情報もちゃっかりキャッチしていて、我ながらグッジョブ!
「旬味まゆとろ」は、同市場内のまぐろ専門卸が直営している割烹料理店。新鮮なまぐろや魚介類をリーズナブルに楽しめるとあって、お昼時には行列ができるほどの人気ぶりだそう。特に、ランチの「大とろ丼」1200円は1日10食限定で、瞬時に売り切れ必至だとか。
「大とろ丼がまだありますように、大とろ丼がまだありますように」と願いながら歩くこと約15分。11時50分ごろに到着して店内に入ると、すでにサラリーマン風の男性4名がカウンター席に座っていました。
「大とろ丼ありますか?」とスタッフの方に尋ねると、「まだあります」とのこと。やったぁ!!!!! なかおち、中とろ、とろの「まぐろ3種丼」1000円や、サーモンとイクラの「親子丼」1000円も捨てがたかったけれど、当初の予定どおり「大とろ丼」を注文。ちなみに定食類はごはんのおかわり自由、丼ものはごはんの大盛り無料です。
しばらくして、小鉢と赤だし、香の物付きの「大とろ丼」が運ばれてきました。白いごはんの上に大とろ3切れ、炙った大トロ3切れ。その真ん中に温泉玉子と、とろろがのっています。
醤油をかけて、大とろとごはんを口いっぱいにほおばります。う~ん、トロトロ! もう、うっとりするぐらい、トロトロであります! 炙ってある方もおいしいんですが、そんで赤だしとか小鉢とかももちろん最高だったんですが、最初に食べた大とろのトロトロ感といったらもう……幸せ……。
記者が食べ始めたころにどんどんお客さんがやってきて、アッという間に「大とろ丼」は売り切れ。その間、だいたい10分ほどの出来事です。「大トロ丼」、恐ろしい子!
そして、記者が食べ終わるころには、店外で待っている人もいて、ちょっとした行列ができていました。「大とろ丼」を目当てに行くなら、開店と同時に入店するぐらいの覚悟が必要ですゾ! さぁ、頑張って10円の自動販売機を探そっと。
■ 店舗情報 『旬味まゆとろ』
住所: 大阪市福島区野田4-1-39
営業時間: 11:00 ~ 13:30、17:00 ~ 21:00LO
定休日: 日曜、祝日
席数: カウンター6席、テーブル12席、座敷20席
(写真・文=夢野うさぎ)
▼JR野田駅に到着!
▼まずは「旬味まゆとろ」で腹ごしらえをします
▼お昼のメニューはこんな感じ
▼記者が店を出るころには、店外に「大とろ丼」終了のお知らせが!
▼次は10円の自動販売機を目指します。写真は大阪市中央卸売市場本場の正門付近