3月15日でシリア紛争ぼっ発から3年が経過します。
連日各メディアを通して大きく取り上げられていたシリア紛争ですが、最近ではめっきりその報道も減少、日々私たちの記憶から遠ざかっていることは否めません。
本日みなさまにご覧いただくのは、子ども支援専門の国際組織『セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)』が制作した、93秒間の衝撃的な映像作品『今、世界のどこかで起きていること:Most Shocking Second a Day』です。
シリアの子どもたちが置かれている現状を広く知らせるべく、3月5日にYouTube上で公開されて以後、わずか2日間で1000万回再生を記録しています。
「もしシリアと同じような内戦がイギリスで勃発したら?」という設定で描かれ、少女の身に起きた1年間を表現したというこの映像。観終わったとき、記者は体の震えと涙が止まりませんでした。
1秒ごと変化していくその表情からダイレクトに伝わってくる、状況の悲惨さ、言いようのない悲しみや絶望。日本に暮らしている私たちと少しも違わない、平穏な日常を過ごしていた少女のずっと続くかのように思えていた毎日が突如、紛争によって様相を変える。そして運命までもが、大きく変わってしまう。
「これは、映像の舞台となったイギリスや、この日本では起こり得ないことでしょうか? この悲劇的な現実をシリアの子どもたちはたった今、経験しています」
そう語るのは、『セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン』海外事業部部長の宮下礼さん。
言葉に尽くしがたいほどの衝撃。しかしこれは、今実際に起こっている現実。『今、世界のどこかで起きていること:Most Shocking Second a Day』を観ていると改めて、そのことに強く気づかされます。
同作が世界中に広まることで、もしかしたらシリアの現状が大きく変わるかもしれない。シリア紛争についてもう1度考える機会を与えてくれる、今見ておくべき1本です。
(2016年5月11日 お詫びと訂正)当初、映像の舞台をシリアとしていましたが、イギリスの間違いです。お詫びするとともに訂正いたします。
参考元:Save the Children Japan
執筆=田端あんじ (c)Pouch