「お前ら! 朝嫁より早く起きて洗濯を干し保育園準備を整えてから嫁と子供を起こし、嫁が化粧してる間に朝ごはんを作って子に食べさせゴミを集めて家の前に出し息子の着替えトイレ連絡帳を済ませ保育園まで送り届けるところまでやって初めてイクメンを名乗れ! うちの夫のことです! 現場からは以上です!」(ツイッターより引用)
先日、とある主婦の方のTwitter上での発言が波紋を呼びました。
あらかじめお伝えしておきますが、このツイートの趣旨は「ここまでやってからイクメンを名乗れ!」ではありません(その真意は後述)。
しかし、字面に現れたあまりにもシビアな「イクメンを名乗るためのハードルの高さ」ゆえ、家事、育児、家庭について様々な意見が飛び交う事態となっているのです。
発端は「家事ハラ」(夫の家事協力に対する妻のダメ出し行為)について、既婚女性の方々がTwitter上で様々な意見をツイートしたこと。彼女も、ただ「家事ハラ」への意見をツイートしたにすぎません。
では、なぜ「イクメン」(育児や家事をする夫)に絞ったツイートをしたのか? それは、直後の彼女のツイートから見えてきます。
「悪阻で苦しむ嫁より俺の方が大変アピールしたり、陣痛中怖くて泣き出したり、新生児の入浴を完全に拒否したり、オムツ替え拒否したり、嫁が出かけて30分後に『泣き止まないんだけど?』って電話してきたり、『保育園の送り迎え?病気の時の対応?嫁の仕事でしょ?』とか言ってた頃から成長しました。」(ツイッターより引用)
つまり、いわゆる「ノロケ」だったのです。
しかし、彼女のシビアな「イクメン」ツイートだけが独り歩きした結果、主婦の方々だけでなく男性(既婚・未婚問わず)を巻き込む事態にまで発展していきました。
・凄い旦那さんがいるんだなぁ…いいなぁ~!
・うちの夫にも見習ってほしいですねこれは
・奥さんが魅力的だから旦那も魅力的になるんだろうね。
(以上、ツイッターより引用)
といった好意的な意見(主に女性によるツイート)がある一方で
・「○○やって××やって、それから主婦を名乗れ」と相似形だろうに。
・効率を考えりゃ「時間給の高い方は賃金を稼ぐことに専念し、家事に熟練した方が家事をやる」のが良いのだが、それだと家庭の断絶が生まれるので「少しは互いのやっている事に協力し合い、リスペクトする」ってのが人間としてのあり方だわな。まぁ、その過程が納得してりゃ良い話だ。他人を評価すんな。
・これ、そうやって父親の育児参加のハードルをあげるからまた育児から遠ざかる父親が増えるんだろう、としか思えない。すごいイクメンはゆるいイクメンの敵になりうる。
・「良かったね」としか。それは「年収3000万円稼いでから大黒柱を名乗れ」のような、自分がたまたま恵まれているから他の人間を馬鹿にしているというだけの話に過ぎないのだが、まあノロケの一種であろうし、今後とも夫婦仲睦まじく、他の方には口出しせず静かに生きててください。(以上、ツイッターより引用)
このように、批判的な意見(主に男性によるツイート)も目立ちました。
ネット上ゆえに性別がはっきりしない場合もあるとはいえ、このツイートを発端として「育児や家事、家庭のことについての男女の考え方の違い」がある程度、見えたようでもあります。みなさんはこの件、どう考えますか?
それでは、主婦さんのツイートを紹介して、この記事を終わりにしましょう。
「先日つぶやいた、朝の準備全部やってからイクメン名乗れツイがめっちゃRTされてありがたいことですが、『これ夫は奴隷だろ』とか『夫は別れろ』みたいなの散見しまして、これ一通り一人でこなしてる女性はめっちゃ多いわけですから、奥さんは何?奴隷なのか?っいう話ですよ。なあ。」(ツイッターより引用)
取材・執筆=シマヅ (c)Pouch