記者は独身である。彼氏もいない。ゆえに結婚する予定もない。にくい。結婚がにくらしい。
結婚できる女性がうらやましすぎて今にも逆上しそう……とまではいかない。が、結婚式に出席した際、締めに流される「エンディング・ムービー(エンドロール)」、つまり「式を振り返る映像」を見せられると自分のすべてが崩壊する。なぜならば、そうしたものはたいてい劇的につまらないからだ。
にくいと言いつつも、新郎新婦の幸せそうな姿は感動的だし、式は非日常的だし、なんか自分まで幸せな気分になった……のに! なんで締めくくりにホームビデオみたいなもんを見せられなきゃならんのか!! 台無しじゃないか!!!!
そんなわけで、結婚に憧れつつもエンディング・ムービーだけは毛嫌いしていた記者。
しかし、動画サイトで見つけた、とあるエンディング・ムービーを観て考えが一変。だって、まるで映画みたいなんだもの!!!!!!
舞台(式場)は、大阪にある元銀行。
映像には、新婦さんがメイクをしている場面や、新郎さんが着替えをしている場面も映されます。
エンディング・ムービーには必要ないのでは? と思える、建物の特徴や小物だけのカットも多数。しかし、それがまた重要なのです。
ゲストには見ることができない場面を映すこと、そして、重要なカット(例えば新婦さんのベールアップの瞬間など)が、よりいっそう際立ちます。
例えば、お店にご飯を食べに行ったとします。全部が平均的に美味しいお店よりも、1個か2個が突出して美味しいお店の方が記憶に残りませんか? 「あのレストランのローストビーフ美味かったよなー!」って。つまり、全部が「メインディッシュ」ではダメなわけです。主役と脇役があるからこそ、式全体が映える。
それを、新郎新婦が準備をしている段階から、エンディング・ムービーが流される直前までに構成してしまうのですから、もう職人技としか言いようがありません!
BGMとカメラワークの巧みさも影響しているでしょうが、とてもドラマチックで、まるで1つの物語……そう、映画を観ているような感覚を覚えます。
まったく知らない人のエンディング・ムービーなのに、律儀にスーツを着て半分泣きながら鑑賞した記者。
記事の冒頭の発言について、謝罪します。ホームビデオとか言ってごめんなさい。映画です。映画レベルの映像です。もし、自分の結婚式のエンディング・ムービーがこのレベルだったら、DVDにしてもらって毎日観ちゃいますよ! あーーーーー! 早く結婚したい!! 彼氏募集中です!
※その他、このムービーの詳細については、YouTube上にてご確認ください。
参照:元銀行で結婚式!魅せるロックウェディングムービー / 大阪
執筆・撮影=シマヅ (c)Pouch