北海道へ行きたいかー! おー! というわけで突然ですが、先日「女子の札幌ひとり旅」をどこまで楽しめるか、記者が身を持ってチャレンジしてまいりました!
結論から言いますと、めっちゃくちゃ楽しかったです!! 旅の概要や費用を抑えるポイント、女性ひとりでもちゃんと楽しめる観光スポットやおいしいお店などを順次ご紹介していきますので、「北海道は行ってみたいけど旅費が高いな〜」「車の運転ができないから楽しめないかも」と思っているアナタ、ぜひぜひご覧になってみてください!
■ないないづくしの札幌女子ひとり旅、4泊5日の旅費は?
さて、北海道旅行のネックといえばやはり、旅費でしょうか? たとえ行き先が札幌でも、飛行機代が高くついてしまうイメージ。主要都市はほとんど観光地なので、宿泊費も高そうです。また、観光スポットが道内に散在しているため、車がなければあちこちを巡ることは確かに難しいかもしれません。
■おススメは札幌
だからこそ、おすすめしたいのが札幌。都市としての規模は大きいのに自然との距離感が程よく、店もたくさんあって食べ物も空気も水もおいしいという、観光客にはとても過ごしやすい街なんです。旅費や遠さを理由に行かないなんてもったいない! 今回の記者の旅は「ないないづくし」でしたが、それでもちゃ〜んと満喫できましたよ☆
■免許も資金もナイ!
具体的に記者に何がなかったかというと、まず免許がないです。車の運転ができません。次に、資金がそれほどない。どうせなら現地で楽しむことにお金を使いたいので、旅費や宿泊費はできる限り抑えたいです。最後に、連れが居ない。旅の日程はお盆明け、平日を使ったものでした。休みが完全に合う友人がおらず、日程の最終日に現地で合流することに。なので、ほとんどの時間をひとりで過ごすことになりました。
■4泊5日の交通費+宿泊費が計3万円なり!
せっかく北海道に行くんだから、長めに滞在したいな〜と思い、あれこれ考えて最終的な日程は4泊5日に。そんなに長く滞在したらいくらかかるの! と思われるかもしれません。が、まず交通費が往復1万6000円、宿泊費は1万4000円。シンプルな旅費だけなら、計3万円なり☆ 東京―新大阪間の新幹線往復代くらいの金額で、札幌に行けてしまったのです。
前置きが長くなりましたが、まず今回の記事ではその「交通費」の内訳についてご紹介させていただきます。
【 シャトルバスと、格安航空会社LCCを利用 】
使った交通手段は銀座−成田間を毎日約30分間隔で運行しているシャトルバス「THEアクセス成田」と、ANA傘下としてリスタートを切ったLCC「バニラエア」です。
■楽チン快適シャトルバス「THEアクセス成田」
成田空港利用者の間で噂の1000円バス「THEアクセス成田」。もうひとつ、「東京シャトル」もあったのですが、東京駅より銀座駅のほうが自宅から近い記者は前者をチョイスしました。
混雑がすごい朝の銀座線にトランクを持って乗る不安はありましたが、午前9時を過ぎていたためか、人も少なく銀座まで普通に座れてしまいました。官公庁街を縫って走る銀座線は、9時までがラッシュのピークなのかも。そういう意味でも、山手線に乗って東京まで行くより良かったかもしれません。
乗り場は、数寄屋橋交差点。銀座駅でいうと「6番出口」付近、交差点の交番や宝くじ売り場のあるところです。青いベストを着たスタッフが荷物の有無や行き先を聞いてくれます。なお、事前に楽天トラベルからの予約も可能ですが、その場合もスタッフへ声をかけて座席を確認するようです。大きな荷物がある場合は、利用する航空会社を伝えてタグをつけてもらってくださいね。
いざ乗り込んでみたら、座席は思いのほか広々。また、トイレ付きの車両でした。快適な乗り心地でウトウトしていたら、あっという間に成田空港に到着。なお、バスが空港内に乗り入れる際には、全員「身分証明書」の提示を求められます。空港職員がバス内へやってきて、乗客ひとりひとりを確認していました。海外渡航の場合はパスポートがありますが、国内旅行で利用する際も、運転免許証や健康保険証などのご用意を忘れずに。
バニラエア利用の場合、降車停留所は「2番」になります。THEアクセス成田のウェブサイトにも、利用航空会社に対応する最寄り停留所についての一覧がありますが、乗り場でスタッフの方が教えてくれるのでこちらも安心でした。そうしてバスを降りたら、本当にすぐそこに第2旅客ターミナル入り口が! こりゃ〜便利だわ。
案内図を見ると、バニラエアのカウンターもすぐそこ。入って左手のエレベーターで1階に向かいます。ちなみに、バスの乗車から降車まではほぼきっちり60分でした。ただし、道路状況など、バス利用の場合は所要時間が大幅に増える場合もあるので、余裕を持ってのご利用がおすすめです。
それにしても、ほんっとに楽チンでした。大きな荷物を持って階段を登ったり降りたり、電車乗り換えたり、座れずに立っていたり……旅の道中で一番つまんないと言っても過言ではない過程を全部すっ飛ばしてしまった気分。ありがとう、THEアクセス成田!!
今後、成田空港に行くときはシャトルバスが鉄板ですね。早いし楽だし安いし、使わない理由が見当たりません。 LCC利用の場合、最大のネックは成田空港から都内中心部へのアクセスだと思っていた記者。それが解消されたことで、今後の格安旅の選択肢が大幅に増えた気がします。
■可愛いお手頃LCC「バニラエア」
さて、お次は飛行機です。「エアアジア・ジャパン」としては一度撤退したものの、ANA傘下の「バニラエア」として復活を遂げたLCC。今回、LCCを利用することは決めていたものの、ギリギリまでジェットスターかバニラエアかで悩んでいました。日程の調整をした上で、最終的に一番安かったバニラエアを選択。受託手荷物20kgが1個まで無料で、成田(東京)―新千歳(札幌)間の運賃は6500円! なんちゅう安さか……。ウェブサイトから予約したのですが、決済手数料込みでも7000円弱。ほんまかいな。
実は、バニラエアの料金体系は2014年10月26日から刷新されることになっていて、14年度冬期運賃は、成田(東京)―新千歳(札幌)間で4800円となり、その分受託手荷物には別途料金がかかるようになります。身軽な旅行客にはさらに安くなる、というわけですね。ただ、受託手荷物20kg+座席指定プランも6300円となるそうなので……んんん、結果的にさらに安くなったってことかも!? 詳しくは、バニラエアのウェブサイトでご確認くださいね。
本題に戻って、チェックインと荷物の預け入れです。
実は記者の手荷物は「機内持ち込み可」サイズのキャリーケースだったのですが、無料だし、ってことで敢えて預けてみました。LCC利用で荷物を預けるのは初めてでしたが、やりとりじたいは一般的な飛行機と同じです。ただ、帰り(新千歳―成田)は、チェックイン後にANAのカウンターへ行き、そこで手荷物を預けるという手順が必要でした。
出発ロビー入り口は、受託手荷物カウンターのすぐ横。
スプリングジャパン(春秋航空、中国・上海のLCC)と共用ですが、広々としていて、「Vstore」という売店もあります。おかわり自由のコーヒーが260円で販売されていたのですが、機体繰りなどの影響で遅延の多いLCC、これはひょっとするとかなり需要のあるサービスかも?
さらにはバニラエアオリジナルグッズの販売も。成田空港のキャラクター「うなりくん」と、バニラエアのコーポレートカラー黄×青の組み合わせ、違和感なさすぎでした。
搭乗時間が来ると、座席順にゲートを抜けてバスに乗り込み、機体まで移動します。
いよいよシートに着席してみると、あらら、なんだか足元余裕ありますね! 記者の身長は150cm、決して長い足はありませんが、それでも普通に利用する飛行機と変わらない広さのように感じました。実は以前、別のLCCを利用したことがあるのですが、「こんなに座席が狭いんだな〜」というのが正直な感想だったのです。これなら2〜3時間程度のフライトなら、まったく気にならなそうでホッとしました。
機内の読み物も充実していましたよ! デザインの可愛いフライトご飯のメニューに、たびのクーポン冊子。クーポン冊子はお得情報もたっぷりで、中には「バニラエアの搭乗券で定期観光バスの料金が10%OFFになる」といったものも。「お一人でもお申込みがあれば運行します」の文字が心強いぜ……。出発前には「定期観光バスを使う」という発想がなかったので、こうして情報に触れられるのはありがたかったです。
なんだかんだと写真を撮りまくっていると、お隣に座っていた方が「あの……これも写真に撮ります?」と”バニラエア特製 とろ〜りクリームパン(250円)”を差し出しつつ、お声をかけてくださいました。
わわわ、いいんですか、ありがとうございます! と前のめりになると「なんだか一生懸命にいろいろ写していらっしゃるから」とニッコリ。うひょー! まんず、はんずかす〜!!! おかげさまでこうして記事になりました、ありがとうございました。クリームたっぷりでおいしそうでしたよ〜♪
機体は定刻通りに出発、約1時間50分のフライトを経て成田から新千歳へ。預けた手荷物もスムーズに出てきて、無事に北海道へ降り立ちました。あー、なんでもっと早くにこうして札幌に遊びに来なかったんだろー! と思わず声に出るくらい、安くて快適な空の旅でした。
これまで北海道へは、ANAやエアドゥの利用が多かった記者。その理由は、国内旅行において成田発着を選択肢に入れたことがなかったこと、また行き先の関係で、そもそもLCCが就航していないことがありました。ですが札幌であれば、LCCを利用しない手はないと今回の旅で確信。
たいして長いフライトでもないし、それほど荷物が多いわけでもありません。座席指定や受託手荷物などのオプションを除外すれば、最安値でひとっ飛びできてしまいます。現地についてから美味しいものをいっぱい食べたいわけですから、機内にはペットボトル飲料を持ち込めれば十分ですしね。成田空港までの交通手段は、前述のシャトルバスで解決です!
いかがでしょうか。ひとり旅でも、もちろんそうじゃなくても、「LCC利用で移動のコストを抑える」ということを選択肢のひとつとして持っておくこと。実際に利用してみて、記者はそれをおすすめできると思いました。皆様の秋旅、冬旅の参考になれば幸いです。
参考元:THEアクセス成田、Vanilla Air(バニラエア)
撮影・執筆=森本マリ (c)Pouch