Pouch[ポーチ]

ドン引き女子とツンデレ美女の友情を引き寄せるヨガ映画『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』【最新シネマ批評】

2014年10月25日

main_large
[公開直前☆最新シネマ批評・インタビュー編]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選して、ご紹介します。

今回ピックアップするのは人気モデル道端ジェシカが女優デビューを果たした女子映画『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』です。青森から上京した女子とトップモデルがヨガスタジオで出逢い、さまざまな障害を経て心を通わせていく物語。彼女たちはヨガを通して友情を築いていくのです。このヨガのポジティブパワーが、青森から上京した女子の生き方を変えていくのですよ!

【物語】

青森から東京に出てきた海空(門脇麦)は、津軽弁丸出しの女の子。彼女はテレビで見たKUMI(道端ジェシカ)に憧れ、彼女がヨガを教えるスタジオに通い始めます。KUMIへの憧れが募り、ストーカー並に追いかけまわす海空。空気読めないし、野暮ったい海空にうっとおしさを感じていたKUMI。けれど、何事も一生懸命で純粋な海空の素顔を知り、都会で隙を見せまいと必死に完璧なオンナを演じてきたKUMIは気が楽になっていきます。ところがKUMIはやがて人生最大の挫折を味わうことに……。

【直球しか投げられないヒロイン】

海空が田舎から上京してきたところから始まる『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』。まあ、その野暮ったさにビックリですよ。いくら上京したばかりとはいえ「東京にバカにされるもんか」と、もう少し正体を隠すのではないかと……。KUMIへの執着心もイジョーに強く、土足でズカズカ入り込むその行動はいかがなものかと……と、ヒロインの海空への印象はマイナスからスタートしました。が、しかし、海空は危ない人ではなく、ものすごく素直で自分の心に忠実。好きな人や事に対して直球しか投げられないのです。言葉を濁すこともせず、本音もズバズバ言い放つので、KUMIも最初は避けていますが、お世辞ばかり言っている取り巻きとは違う、信じられる何かを海空から感じ始めるのです。KUMIがそう感じたとき、観客も海空のこと信じてもいいかも……と思い始めるのですよ。

【挫折を乗り越える術を教えてくれるヨガ】

海空とKUMIにはそれぞれ大きな挫折を経験します。田舎者の海空は騙されるし、KUMIはキャリアの危機に立ってしまいます。でもそんなとき救ってくれるのが、人の優しさとヨガです。何かにつまずいて転んだとき、何とかしなくちゃと必死になりがちだけど、「焦ってもロクなことないよ」「上手に深呼吸してみよう」と落ち着きを取り戻す力を与えてくれるのがヨガ。落ち着いて自分の心と対話することの重要性をこの映画は教えてくれるのです。

【門脇麦、道端ジェシカの魅力】

ヒロインは、映画『愛の渦』で大胆なセックスシーンを演じて、その体当たりの女優魂が評価され、出演作が多数の売れっ子女優・門脇麦。今回はダサダサですが、どんな役を演じても清潔感があり、爽やかに魅せてしまうところがスゴイ! そして道端ジェシカは女優デビューですが、ソツなくこなしてビックリ。モデル兼ヨガのインストラクターという自身に近い役だったせいもありますが、次回はぜひ、モデル道端ジェシカとはかけ離れた役を演じている姿を見たい! やっぱりトップクラスのモデルは演技勘も良いのですねえ。

『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』は女子同士で見ることをオススメ。最初は海空にドン引きするでしょう。でも少しずつ「なんかいい子かも」「頑張っているじゃん」と思い始めるはず。KUMIに対しては、あの美しさに海空同様に羨望の眼差しを向けながらも、トップの座を維持する苦労や何をやってもうまくいかなときのイタさは「なんかわかる」と共感も。そして何か悩み事がある人は、この映画を見て「ヨガやってみようかな」と思うかもしれません。
執筆=斎藤 香(C)Pouch


『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』
2014年10月25日より、シネマート新宿、品川プリンスシネマほか全国ロードショー
監督:永田琴 出演:門脇麦、道端ジェシカ、ディーン・フジオカ、葉山奨之、石田ニコル、坂口健太郎ほか
(C)2014「シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸」フィルムパートナーズ

モバイルバージョンを終了