ある日突然、ベルリンの街角に現れた自動販売機。売っているのは、1枚たった2ユーロ(約260円)のTシャツ。
しかし、「安い! ラッキー!」とばかりに飛びついた人々の表情が、みるみるうちに神妙な面持ちへと変わっていきます。なぜなら、この自動販売機には、とある仕掛けがあったから。
コインを入れると、自動販売機に設置されたモニターに映し出されるのは、安い衣料品を生産するために、いわゆるブラック企業で酷使される労働者たちの姿。多くの未成年者らが、1日16時間もの労働を強いられているというのです。
わずか15円ほどの自給で働かされる少女たち。そんな現実を目の当たりにした人々は、映像の後に表示される「買う」又は「寄付する」の選択画面を前に、ほとんどが寄付を選ぶよう。
実はこの自動販売機の設置は、ファッション業界のあり方を問い直す「ファッション・レボリューション」のキャンペーンの一環として行われた社会実験。
ファストファッションの人気が高まる中、安くて当たり前という風潮が広がりつつあるけれど、その代償を支払っているのは誰なのか、という事実を突きつけてきます。
知る前と知った後では、全く見方が変わってくる2ユーロのTシャツ。みなさんはどう考えるでしょうか?
参照元:Bored Panda、YouTube
執筆=沢野ゆうこ(c)Pouch