日本史の教科書では必ずといってよいほど登場した「土偶」。たとえば縄文時代の土偶ってオークションにかけたらいくらぐらいで落札されると思いますか?
5月13日、サザビーズロンドンのオークションで出品されたのが、古美術蒐集家・井上恒一氏のコレクションから約 50年ぶりに発見された縄文土偶。予想価格をはるかに上回る101万3000ポンドで落札されたそう。
101万3000ポンドといえば日本円で約1億9000万円!! えーっ、ちょっと今から庭行って地面掘ってくるわ!
【井上恒一ってどんな人?】
古美術蒐集家・井上恒一氏(1906~1965)は明治32年創業の中国文具や書画を扱う「晩翠軒」のオーナーだった人。夏目漱石や川端康成など多くの文豪や政治家との交流を通じ、古美術品の蒐集に傾倒。今回のサザビーズロンドンオークションでは、彼の収蔵作品69点あまりが出品されました。
【50年間、幻となっていた土偶】
中でもこの縄文土偶は多くのコレクターや研究者から幻と呼ばれていた逸品で、井上氏のコレクションから約50年ぶりに発見されたものだとか。それだけに事前の注目度も高かったよう。
【落札予想価格の約10倍】
この「幻の土偶」、落札予想価格は7万~9万ポンド(日本円で約1230万~1590万円)。ところが実際は101万ポンドにて落札。日本円にすると約1億9000万円!! これって当初の予想の10倍以上になるわけですが、土偶に2億……土偶に2億……。落札者は明かされていないようですが、2億という金額を出せるほうもスゴいです。
今後またいつか、この土偶が売りに出されることはあるんでしょうか? そのときはいったいどんな金額がつけられるのか……いやはや、オークションの世界って本当に奥が深いですね。
参照元:サザビーズジャパン、Sotheby’s
執筆=鷺ノ宮やよい (c) Pouch
▼こちらが約2億の値がついた縄文土偶。どこか昭和の漫才師・鳳啓助似で憎めない……