Glen Keane(グレン・キーン)さんは、この道40年、ディズニーで数多くの作品を生み出してきたベテランアニメーター。
『リトル・マーメイド』に『美女と野獣』、『ターザン』。誰もが知っている名作は、一体どのようにして生まれているのか。その裏側を知ることができる映像作品「Step into the Page」が、動画サイト「Vimeo」に投稿されておりました。
【序盤から鳥肌の連続です】
紙と鉛筆によるスケッチシーンから幕を開ける、同作。アリエルを描く腕、筆先はまるで魔法のようにスイスイと動き、その優雅さにうっとり。
キャラクターを見れば「描かれたそばから動き出しそう」な雰囲気で思わず鳥肌。イキイキとした筆致、描かれていく表情の豊かさ、1秒たりとも目が離せませんっ。
【「プロの仕事」を見た!】
こ、これがプロの仕事というものなのね……。記者(私)のような素人にも、完全にレベルが違うってことだけは、ビシバシ伝わってくるわ!
【制作の様子が完全に「未来」】
続いて動画の後半、こちらもまたスンゴイのよ。最新のVRシステムを用いてキャラクターを描くキーンさんが映し出されているのですが、「今のアニメ制作ってこんなに未来感満載なの!?」と腰を抜かしてしまいそうになるのです。
【空中に絵を描いていらっしゃる……!!】
「HTC Vive」というVRヘッドセットを装着、Googleの「Tilt Brush」なるVRシステムを使用して、空中にキャラクターを描いてゆくキーンさん。
傍から見ると一体ぜんたい何をしているのやらわからないのですが、キーンさんが頭に装着している装置によって、彼の目にはちゃんと描いた絵が見えており、まるで空中に彫刻するように立体的に描くことができるのです。
完成したのは、座っているアリエル。これまた、お見事のひとこと!
【父親は有名漫画家】
なんでもキーンさんの父は「Family Circus」などの作品を手がけた漫画家、ビル・キーン(Bil Keane)さんなのだそうで、彼の影響を受けていることは明らか。幼いころからいちばん近くで、クリエイテイビティーとはなんたるかを肌で感じ、学びとっていたのでしょうね。そしてDNA、おそるべし。
【作業する姿が、ただただ美しい】
3Dアニメーションの一般化により、日々様変わりし続けている制作現場。「魂を吹き込む」という意味では、作品に向かう姿勢は変わらないのでしょうが、それにしてもこの「空中に描く」方法の新しさにはビックリ!
ベテランアニメ職人による “美しい仕事” を垣間見れる貴重なVTRでもありますので、この点においても同作、必見ですわよ。
参照元:Vimeo(Future Of StoryTelling)
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼アニメーターって、魔法使いみたい