サンマが美味しい季節になりました。
スーパーの鮮魚売り場には、刀のような美しいサンマが多く並んでいますが、みなさん、最近お店で売られているサンマは「加熱用」のものが多いことにお気づきでしょうか。
以前はよく「刺身用」のサンマを売っていた気がするのに、この頃あまり見かけないのはどうしてなのでしょう?
【この季節の魚は食中毒にご用心】
これは、秋に増加する傾向にある「アニサキス」という寄生虫による食中毒被害を避けるため、刺身用のサンマの販売を控えているお店が多いためなのだとか。
(厚生労働省公式サイトより)
【特に生魚の内臓が危険】
アニサキスへの注意喚起を促している厚生労働省の公式ページによると、アニサキスの幼虫は、サバ、アジ、イカ、イワシ、サンマの内臓などに寄生することが多く、生や加熱が不十分な状態でこの幼虫を口にすることで、食中毒が引き起こされるのだそう。
また、最初は内臓に寄生するアニサキスの幼虫も、魚の鮮度が落ちると筋肉部分に移動してくるので、内臓以外の部分を食べる時にも注意が必要です。
【どんな症状?】
アニサキスによる食中毒には、食後2〜8時間後に発症する「胃アニサキス症」と食後10時間以上が経過してから発症する「腸アニサキス症」の2種類があります。
胃アニサキス症の主な症状は、激しい腹痛・悪心・嘔吐。腸アニサキス症の主な症状は、激しい腹痛・腹膜炎症状。どちらのケースも、食中毒が疑われる場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
【予防法を守って安全に食べましょう】
症状を見るととても怖い食中毒ですが、「魚が美味しい季節なのに食中毒なんて……」悲観的になる必要はありません。ここからは、アニサキスによる食中毒の予防法をご紹介します。
1. 新鮮な魚を購入し、すぐに内蔵を取り除く。塩、わさび、酢などでは幼虫は死滅しないので、生の内臓は食べないように。
2. アニサキスの幼虫は熱に弱く、60℃では数秒で、70℃では瞬時に死滅するので、加熱して食べると安心。
3. –20℃で24時間以上冷凍すると死滅するため、販売前に冷凍処理をしているかを、お店の人に聞いてみるのも有効。
アニサキスの幼虫は1cm超の透明な紐状をしており、目視で確認することもできるので、「食卓に出す前に一度確認する」というのもおすすめです。
せっかくの旬の魚を安全に美味しく食べられるよう、ちょっとの気遣いを忘れずにいたいもの。
アニサキス幼虫による食中毒について、詳しく知りたい人は、参照元の厚生労働省の公式サイトで確認してみて下さいね。
参照元=厚生労働省公式サイト
執筆=南野バンビ / 画像(c)Pouch
▼アニサキスに遭遇した方々のツイート。コワイっ
https://twitter.com/IOFISH/status/647776169496985600
アニサキスはお酢や塩では死ぬことはありません。
ですが-20℃で48時間
または60℃で1分加熱してしまえば簡単に死んでしまう弱い虫です必要以上に怖がらないで旬の魚を食べてくださいm(__)m pic.twitter.com/4xgbIgZt8K
— 魚屋さん@がんばらない (@Love_marinelife) September 27, 2015
https://twitter.com/ma_na_0504/status/646086202316193792
https://twitter.com/kana_momotyan/status/645895885528821761
刺身食ってたらなんかいたんだけど! pic.twitter.com/g8J1Cvi7ql
— 葵 (@tavoxiq) September 16, 2015