真面目で勤勉な印象の日本人と、陽気で細かいことは気にしないイメージのイタリア人。一見相反する両者ですが、実は表裏一体、非常に似通っているところがあるみたい!?
その全貌を知ることができるのは、9月28日に発売された1冊、「最後はなぜかうまくいくイタリア人」(宮嶋勲さん著 / 日本経済新聞出版社)。
【イタリア人の特徴とは?】
嫌いなことはやらない。商談よりも食事が大事。空気は読んだことがない。怠惰で陽気でテキトー、それがイタリア人の一般的な気質とされている模様。
【それなのに一流品を続々生み出しているっ!】
しかしながら、ファッションや車など、世界的一流品を生みだしている国でもある同国。勤勉とは言い難い国民性にもかかわらず、それでも、結果が出るのはなぜなのか。その秘密を、日常の行動および価値観など「イタリア人あるある」から紐解いてゆく同書は、一見の価値アリです。
【見よ! これがイタリア人だ!】
・仕事とプライベートは分けず、いつでも仕事し、いつでもサボる
・どんなに悲惨な事態でも、しぶとく楽しみを見出す
・アポの時間は努力目標程度に考える。それでも、社会は問題なくまわる
・実用性や効率よりも、美しいか醜いかでビジネスを判断する
・規則破りに無駄に寛容
・目的よりも、その過程の「寄り道」を愛する
・計画は立てずに成り行き重視。しかし、いったん目標を決めたら達成のため驚異的に粘る
・短所は気にせず、長所を伸ばすようにする
・「プレイボーイ像」の呪縛に囚われている男性が少なくない
これらは同書に書かれている、イタリア人の主な特徴。これを見るに彼らは、「人生をいかに楽しむか」に重きを置いており、また美しさを判断の基準点として考えているということが伺えます。
【日本人と正反対に思えるけれど……】
終始楽観的な視点であらゆる物事に取り組む(同時にサボる)イタリア人と比較すると、日本人は全く異なる性質に思えることでしょう。
でもね、たとえば日本人は、「プライベートはあまりなくいつでも仕事している」といった印象。これってイタリア人の特徴「仕事とプライベートは分けず、いつでも仕事し、いつでもサボる」と、実はよく似ているのよね。
【意外や意外、結構似ているところがありました】
そのほか「『プレイボーイ像』の呪縛に囚われている男性が少なくない」(!)という意外さにも妙に親近感を覚えるし、「いったん目標を決めたら達成のため驚異的に粘る」というところにも、日本が世界に誇れる技術者および職人たちの姿を見る気がします。
【見習いたいところもたっくさん!】
共通項が見つかると、一気に親しみの情が湧いてくる。そして飛びぬけてポジティブなその思考回路は、ぜひともマネしていきたいっ。
知れば知るほど、もっと知りたくなるイタリア人の秘密。今後の参考にさっそく、一読されてみてはいかがでしょうか。
参照元:日本経済新聞出版社 、アットプレス
執筆=田端あんじ (c)Pouch