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冷蔵庫の余りモノで最高の料理を作ろう! 余った食材をステキに救う「サルベージ・パーティ」は世界を変える知識のお祭り

2017年4月9日


冷蔵庫で見つけてしまった賞味期限ギリギリの食材。めっちゃ残っているけど今はぜんぜん食べる気になれない、どうしたらいいんだ!! と、冷蔵庫の前で嘆き悲しむ……なんてことはありませんか? 私は、すごくよくあります! 

しかし、そんな絶望感いっぱいの気持ちを180度変えてくれる素敵なイベントがあるという情報をキャッチ! それが、今回ご紹介する「サルベージ・パーティ」(略称:サルパ)です。

どうやら、「あらゆる残り物をステキな料理に大変身させる」というものらしい……なにそれ、ステキすぎる! ちょっと参加してみようじゃないですか! 2017年3月8日に行われた、拡大バージョンのサルパに行ってみました!

【サルベージ・パーティとは】

サルパは、おうちで持てあましている残りモノ食材をみんなで持ち寄りおいしく料理、 これをみんなでいただく、という食材シェアパーティ。残り物が減るだけじゃなく、残り物の使い方もわかるうえにおいしい料理までいただけちゃうっていう、一石何鳥だかわからない超ステキなイベントなのです。

これを企画しているのが、一般社団法人フードサルベージ。「家庭のフードロス(食材を無駄にすること)が少なくなれば、それだけ世界のフードロスが少なくなる」という想いから、「食材の買い方&使い方」をレクチャーする活動をしています。

サルパがいつどこで行われているのかは、公式ホームページからチェック。

【参加者の中には “まちおこし” 目的の人も…】

今回のイベントは、「サルパの日」を記念した、拡大バージョンのサルパ。活動報告や企業の余り物活用法紹介もあったのですが、やっぱりメインは残り物を使ったクッキング! 本職のシェフが、冷蔵庫に残った問題児たちを極上の料理に仕立て上げていきます。

と、その前に。このイベントにはどんな人が参加しているんだろう? 周りの方々に聞いてみたところ、日々冷蔵庫とにらめっこしている主婦の方や大学生の方が多い様子。

そのなかには、さる地方都市の市役所の方も。「地域のフードロス問題をサルパで解決できるのでは」と思い参加したとのこと。さらにサルパを活用してのまちおこしも考えているのだそう!

【余り物はプロの技術で生まれ変わる】

参加した人の多くは、過去にサルパを経験した方、つまりリピーター。「いちど体験すると絶対にハマるよ! 毎回ドキドキしちゃうんだから!」と、みなさん興奮気味に教えてくれます。

余り物にドキドキするってどゆこと?

……そんな風に思っていたら、ドキドキするとみなさんが口々におっしゃる余り物だけの料理教室「サルベージ・クッキング」がスタートしました。

「余らせた食材を美味しくシェアする」というのは、よくよく考えると難しいですよね。余ってしまう食材は、それなりに余る理由があるわけで。扱いやすい食材だったら余らないわけで……。

だからサルパには、プロの料理人が参加します。プロの知識と技で、余り物を見事な料理に仕立て上げるのです。

普通の料理教室は、何をつくるかが事前に決まっているもの。でもこの「サルベージ・クッキング」は、当日に集まった “余り物食材” でシェフが即興で料理していくのです。この、何ができるかわからないワクワク感とライブ感、これがたまらないんです。また、誰でもマネしやすいように調理するからすぐに実践できる、っていうところも人気なのだそう。

【プロの技術に感動する】

今回は、余りやすい食材 “そうめん” を使った「そうめんリゾット」が披露されました。食材はそうめん、生クリーム、玉ねぎ、オリーブオイル、コショウ、チーズ。調理時間はたったの5分!! 普通にリゾット作ると30分以上かかるのに……。そうです、これがシェフの技

そうめんを手で細かくし、お米ほどの長さにします。そして生クリームなどと一緒に煮詰めるのですが、そうめんの茹で時間はふつう1分30〜2分。あっという間に味が染みこみ、完成するのです。

さらに、食べていて驚いたことが。塩を入れていないのに、そうめんからほどよい塩気を感じるのです。なんとそうめんには、もともと塩気がついている食材なのだとか。知らなかった〜!

つまり、素材と食材の特徴を完璧にシェフが把握しているからこそ生まれた料理なのです。

そして気になるお味ですが、まさしく絶品です! 余り物で作ったとは思えない美味しさ、なのに超簡単にできるだなんて罪深いよ!

これなら突然友達が家に遊びに来た時でも、すぐに振る舞える。絶対マネしようと思いました。

この「余り物だけど美味しいものを振る舞いたい」という気持ちこそ、サルパの出発点なのです。

【サルパは “知っ得” しかない】

このイベントの主催者である平井さんは「自分にできる “残り物解消法” に気がつく」ことがサルパの楽しみ方だと教えてくれました。

フードロスの解消だなんて壮大で難しそうな話だって思ったけど、イベントで教えてもらった知識は自分でできることばかり。もう今すぐ始めたいと強く思えました!

フードロス問題を楽しくポジティブに解決していこうという取り組み、サルベージ・パーティ。各地で開催されているので、気になった方は参加してみてはいかがでしょうか。

取材協力:サルベージ・パーティ
撮影・執筆=百村モモ (c)Pouch

▼イベントではサルパで振る舞われた食べ物も


▼フレンチドレッシングでつくったタンドリーチキン

▼大根ソテーアンチョビの風味

▼サワークラフトのサンラータン

 

 

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