ユネスコ無形文化遺産に登録され、世界的にも注目を集める「和食」。その和食をテーマにした体験型デジタルアート展「食神さまの不思議なレストラン」が東京の日本橋茅場町で行われています。
この展覧会は、カナダのデジタルアート集団「モーメント・ファクトリー」が手がける作品の中を進みながら、和食の食材や調理法を学んで、最後に一流料理人監修のごはんを味わうという、 “レストラン型” アート展なのだそう。
見たり聞いたりするだけでなく、触れたり体を動かすことで反応するインタラクティブな作品で、和食の世界を五感で感じ、さらにおいしいものまで楽しめちゃうというユニークな展覧会。その一部をのぞいてみると……。
【和食の「食材」と「調理法」を知る】
まずは森の奥に入っていくような幻想的なアートからスタート! スクリーンに手をかざすと森が春、夏、秋、冬と変化して旬の食材が現れるという仕組みになっています。
次は煮る、焼く、蒸すなど和食の調理法を知るコンテンツへ。ここでは来場者自身がボディスキャンされて、まるで自分が食材になったような体験ができるのだとか。
自分が食材になったつもりで、和食の調理過程を映像で見る……これって、かなりおもしろそうですね~。
【「出汁」や「お米」ができるまでを知る】
続いて出汁、発酵、酒、器への知識を深めるコンテンツ。例えば、スクリーン上の昆布の映像に手をかざすと、昆布が出汁へと変化する過程が映像で現れます。
さらに、お米が食卓にのぼるまでを表現したコンテンツへ。ここでは直径1.8メートルの巨大なお椀がドーンと登場。お椀に盛られたお米に触れると、映像が次々と変化していく作品なんですって。
【最後に「神様のおいなり」を食べる】
こんなふうに和食の魅力に触れて、最後はレストランへ。ここでは京都の料理旅館 野草一味庵「美山荘」の料理人、中東久人さん考案の「神様のおいなり」を味わうことができます。
五穀豊穣・穀物の神様、キツネの「ウカ」をイメージしたいなり寿司で、中にはゴボウやニンジン、椎茸、ひじき、いりゴマの5種類の具(五目)が入っているのだとか。和食のおいしさがギュッと詰まって味わい深そうです。
このほか別料金になりますが、展覧会オリジナルの「稲庭うどん」や「出汁巻き卵」「筑前煮」などを味わうこともできます。またジョエル・ロブション氏監修の特別メニューや、日替わりのスペシャルメニューもあるそう。
「食神さまの不思議なレストラン」のチケットは大人2000円、子ども1000円。開催期間は5月21日まで。もちろんGWも開催していますので、この機会に和食のすばらしさを改めて感じてみてはいかがでしょうか。
参照元:食神さまの不思議なレストラン
執筆=シナモン (c)Pouch
▼実山椒をきかせた「出汁巻き卵」
▼みそとダシの相性を考える「3種の味噌汁」
▼野菜の旨みを感じる「筑前煮」
▼ダシが香る「稲庭うどん」