日本の伝統工芸のひとつである螺鈿細工(らでんざいく)で、自分の好きなものを作ることができるキットが、クラウドファンディングサイト「Makuake」に登場しています。
螺鈿細工とは、アワビなど貝殻の内側にある虹色の光沢がある部分(真珠層)を加工し、漆地などに貼ることで色々な模様を作る装飾技法のことで、富山県高岡市の伝統工芸「高岡漆器」の代表的な装飾技法なんだそう。
伝統工芸と聞くとなんだか難しそうですが、その技法である螺鈿細工を気軽に学ぶことができるのが「高岡螺鈿缶(たかおか らでんかん)」です。
【螺鈿細工の基本を覚えられるよ】
「高岡螺鈿缶」を手がけたのは、富山県高岡市のものづくり工房「はんぶんこ」。自宅で伝統工芸を体験できるDIYキットを開発するプロジェクト「うち伝」の第2弾となるもので、監修したのは同じ高岡市にある、創業明治43年の武蔵川工房です。
「高岡螺鈿缶」のいちばんの特徴は、美しい螺鈿細工の基本を学ぶことができるという点。アクセサリー作りが趣味の人は、この技法を覚えたら作品の幅が広がるし、伝統工芸をもっと身近に感じられるはず。また、手持ちのアクセサリーやカトラリーなどに螺鈿細工をほどこすことができるようになるので、新たな世界が開けるはずですよぉ!
【必要なものすべてが入っています】
通信教育のような手軽さでスタートできる「高岡螺鈿缶」。中身は、国産天然アワビ貝の螺鈿(らでん)と、動物の皮や骨から作られた接着剤「ニカワ」、合成樹脂塗料の「カシュー」、研磨剤の「コンパウンド」。そして手鏡、絵の具セット、針と棒が入っています。
缶に入っている材料を使って、キット付属の手鏡に螺鈿細工をつけていくのですが、製作の手順は「Makuake」サイトに写真付きで公開されているほか、「うち伝」のメールや電話でもサポートしてくれるそう。またコミュニティサイト「うち伝サイト」のユーザー同士で情報交換をし、技を高め合うこともできるようです。
【店舗での体験や出張指導コースも】
「高岡螺鈿缶」のプロジェクトは、目標金額の達成有無にかかわらず、申し込んだ時点で売買契約が成立します。支援コースには「はんぶんこ」店舗での体験コースや、出張指導付きのコースもあるので、より深く学んでみたいという方はこちらもおススメです。
【新たな趣味が見つかる予感☆】
「うち伝」では、各地の伝統工芸を広めるため、今後はほかの伝統工芸をフィーチャーしたキットも制作する予定なのだそう。
敷居が高く感じられていた伝統工芸を身近なものにしてくれるDIYキットは、子供から大人まで幅広い世代で楽しめそう! 自分の意外な才能を発見できる、いいチャンスかもしれませんよ。
参照元:Makuake、うち伝
執筆=田端あんじ(c)Pouch