イギリス・ロンドンに暮らすミュージシャン、サム・バトル(Sam Battle)さんは、 “LOOK MUM NO COMPUTER” という名前でアーティスト活動もしています。
バトルさんがYouTubeに公開したのは、ファービー人形44体で作った「ファービーオルガン」。鍵盤の1つ1つにファービーが1体ずつ割り当てられており、鍵盤を押すとメロディーを奏でるそうなんです。
【ファービーをかき集めるところからスタート】
この「ファービーオルガン」はチープに見えるけど、作るのはめちゃくちゃ時間がかかったそう。
そもそもファービー人形が発売されたのは、今から約20年前の1998年。制作しようと思い立って、まず始めたのはファービー人形を「Ebayで探したり、リサイクルショップを行脚したり」することだったとサムさんは語ります。
ファービーを集めてからはたくさんハンダ付けしまくって、オルガンの裏側に隠れている膨大な量の配線もすべて1人で行ったとのこと。長きにわたる奮闘の結果、ようやく完成までこぎつけたのだそうですよ。
【「集団覚醒」スイッチってなによ】
「ファービーオルガン」にはフレーズをループさせたりフリーズさせたりするためのスイッチも装備されているのですが、もっとも厄介(?)なのは、1番端にある「Collective Awakening(集団覚醒)」と名付けられたスイッチ。
スイッチを入れると44体のファービーたちが一斉におしゃべりし始めたから、さあ大変! 耳をふさぎたくなるほどウルサイので、近所迷惑になっていないかハラハラしちゃいます。
【なんだかすごく神聖な音!と思いきや…】
スイッチの説明をひととおりし終えたバトルさんは、ついに「ファービーオルガン」を演奏し始めるのですが、音が何重にも広がっていく感じが教会などにあるパイプオルガンを連想させます。独特すぎるファービーの声質も手伝って、なんだか荘厳……!
しかし音楽が奏でられている一方で、自分の音を鳴らしてもらえないファービーたちは好き勝手におしゃべりしているんですよね。メロディーは神聖なのに、話し声のせいで雑踏の中へ紛れ込んでしまったかのような気分です。あ~~~、もうアンタたちウルサーーーイ!!!
しかしこの騒がしさこそが、ファービーの魅力。まさにファービーの特徴をフルに生かした楽器と言えましょう。バトルさん、天才かっ!
参照元:YouTube、LOOK MUM NO COMPUTER
執筆=田端あんじ (c)Pouch