読書が趣味というと一般的な印象がありますが、とあるおばあちゃんの「読書」には、一味違うルールがあった模様。
作家、そして編集者でもあるLauren Tarshisさんがツイッターに投稿したのは、生涯本を愛し、96歳で亡くなった義母が残した、膨大な数のブックレビューでした。
【今まで読んだ本の感想をすべて残していた義母】
先週96歳の義母を亡くしたというLaurenさん。自身も児童向け書籍の作家、編集者である彼女は、読書好きの義母とは「親友」とも呼べる関係だったんですって。
そんな義母はなんと、自身が読んだすべての本のタイトルをインデックスカードに書き残し、暗号化した評価をつけていたのだそう!
Laurenさんが遺品整理中に発見した大量のインデックスカードと、評価に使われた暗号表をツイッターに投稿すると、たちまち海外で大きな話題になりました。
【容赦ナシのブックレビュー!】
暗号表を見ると、単語の頭文字を取っただけの簡単なものだということがわかるのですが、その数は14種類もあります。そして中には、なんとも辛口なものも(笑)。
RB: Readable Banality … おもしろくて陳腐
RP: Readable Piffle … おもしろくてくだらない
NFM: Not For Me … 私向きじゃない
DNF: Did Not Finish … 読了しなかった
DNR: Did Not Read … 読まなかった
RP+: One step up from RP … RPより1ランク上
RPM: Readable piffle mystery … おもしろくてくだらないミステリー
G: Good didn’t hold my attention … 悪くないけど引っかからなかった
VB: Very bad … 非常に悪い
NMS: Not my style … 私の趣味ではない
PB: Pretty boring … とってもつまらない
NBAL: Not bad at all … かなりイケる
RR: Readable … おもしろい
WOT: Waste of Time … 時間の無駄
いかがでしょう? 「VB:非常に悪い」や「WOT:時間の無駄」もなかなかのモノですが、GなんてGoodかと思いきや「でも引っかからない」ですからね。おばあちゃん、厳しいなぁ!
でもこの一覧を見ていると、すごく身に覚えがあるような気がしてくるんです。いろんな本を読んでいると「みんなは面白いって言うけど、私は最後まで読めなかったなぁ」とか、「超絶くだらないってわかってるんだけど何回も読んじゃう」なんてこと、ありませんか?
読んだ本が100%面白い、なんてことは確かにあり得ないし。おばあちゃんは、きっとものすごく読書が好きで、自分の気持ちに正直にレビューを残してきたんだろうなあ。
これを見つけた家族はきっと、おばあちゃんの好みや本を読む姿を思い出しながら、笑いあったんじゃないでしょうか。とっても素敵な形見の品だと思いました。
【ちょっと真似してみたくなる!】
ところで、このブックレビューのやり方って、ちょっと真似してみたくなりませんか? 長々と感想を書くわけでもないし、気軽に続けられそう。
20冊分くらい溜まったら、自分の好きな本の傾向がつかめてくるんじゃないかな〜って気がしますし、インデックス化することで、これまで読んだ本のタイトルが一覧化できるのもイイですよね。
読書好きさんには、オススメの記録方法かもしれません。まずは暗号考えるとこから始めなきゃ〜っ!
参照元: Twitter @laurenTarshis
執筆=森本マリ (c)Pouch
▼おばあちゃんのブックレビュー。WOTはあとから足したんだね(笑)
I lost my mother in law last week. She was 96 and one of my best friends. A lifelong lover of books, she kept track of all she read on index cards and recorded her opinion in code. This is the key to her code and the cards we found among her belongings. pic.twitter.com/Iabmek9B7F
— Lauren Tarshis (@laurenTarshis) May 26, 2018