話題の展覧会「あやしい絵展」とフェリシモミュージアム部がコラボ。あやしい作品をフィーチャーしたオリジナルグッズが登場しましたよ~。
グッズになったのは、与謝野晶子『みだれ髪』表紙、『サロメ』のワンシーン、岩井志麻子さんのホラー小説『ぼっけえ、きょうてえ』の表紙にもなった甲斐庄楠音『横櫛』。
いずれもマニアックすぎる視点で作られていて、作品への愛をひしひしと感じるんです……!
【このポーチがあれば「乱れない」】
まずご紹介するのは『みだれ髪』のエチケットポーチ(2695円)。
藤島武二が手がけた初版本(東京新詩社、明星大学蔵)の図案にある、女性の横顔をポーチにしています。
女性の恋愛感情をストレートに表現した歌集『みだれ髪』。
狂おしいほどの恋心に髪が乱れ、そのうねりがハートを形作る図案は、これ以上ないほど表紙にふさわしいっ。
ポーチでは、この図案をリアルに再現していて、
・実際の版ズレをそのまま採用
・刺さっている矢をタグで表現
・矢で射られた女性から飛び散った花の模様をデザイン
といった具合に、こだわりに溢れています~!
デザインだけでなく機能性もばっちり。
整理整頓しやすいようメッシュポケットを設けたり、裏面はポーチを開けなくともティッシュが取り出せるようになっていたりと、至れり尽くせりなんです。
『みだれ髪』だけどアイテムは乱れない……なんとも粋なポーチですよねぇ。
【不穏な仕掛けにゾクゾクします】
オーブリー・ビアズリーが描いたオスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』のワンシーン(『ザ・ステューディオ』創刊号挿図)は、マグカップ(2640円)になって登場。
しかも、ただのマグカップではなく、常温だと真っ黒、お湯を注ぐと絵が出てくる……という仕組みで、あやしさ全開!
常温の状態は「闇の中から聞こえてくるサロメの声」をイメージしていて、生首に口づけしながら言うセリフ
「お前の口にくちづけしたよ、ヨカナーン、お前の口にくちづけしたのだよ(J’ai baisé ta bouche Iokanaan, j’ai baisé ta bouche)」
が、表面に書かれており、不穏すぎて震えます。
またカップの底に、ヨカナーンの首から滴り落ちた血だまりから咲こうとする百合の花を描いているところも、身の毛がよだちます……!
【障子の向こう側から視線を感じる…】
甲斐庄楠音『横櫛』(京都国立近代美術館蔵)は、レターセット(1100円)で表現。
作品をデザインした便せんと、障子をデザインした半透明の封筒をセットにすることで、障子の奥から覗いている光景(!)を完成させているんです。
手紙をもらった瞬間、怖すぎて泣いてしまいそうですが、印象に残ることだけは確か。
なまめかしさもあり、じわじわ惹かれてしまうのも不思議です。
3種類のコラボグッズは企画展会場特設ショップとオンラインストア「まいにち書房」で販売。フェリシモでの取り扱いはないので、くれぐれもご注意くださいね。
※価格はすべて税込みです。
参照元:まいにち書房、フェリシモミュージアム部[1][2][3]、プレスリリース
執筆:田端あんじ (c)Pouch