Hola! 海外で暮らす私・香月実穂が現地で感じた「日本ではありえないこと」や「驚くこと」を紹介するよ!
国が違えば年越しのしきたりもさまざま。日本で生まれ育った私にはスペインの年越しが衝撃的だったんです……。
今回は、0歳から最高齢97歳までの親戚16人の大所帯で過ごした年越しの様子をレポ! 「疲れって言葉を知ってる?」ってくらいにテンション爆アゲの年越しになりましたっ♪
【大晦日は楽しむ日】
日本の大晦日といえば、お正月に向けての準備や大掃除など “慌ただしく過ごす” 人も多いと思います。
ところがスペインの大晦日はなんだかイベントの前夜祭のよう。バルは多くの人でごった返し、寒空なんか関係ないくらいに飲みまくり。大掃除もおせち料理の準備もないなんて、私からしたら年末感が出ないわ~~!
【独特のカウントダウン】
そして、スペインでは伝統的は年越し方法があります。
それは、12粒のぶどうを食べてカウントダウンする「ドセ・ウバス(Doce Uvas)」というもの。
「12」は1年の12カ月を象徴していて、1秒刻みで鐘が鳴るたびに食べるぶどうは各月の幸運を意味するのだそう。食べやすいように種と皮を取り除いてスタンバイです。
おしゃべり好きなスペイン人もこのときばかりは緊張感&集中のために無言になるくらい真剣勝負!! テレビの特番で23時59分48秒から始まる鐘の音を聞きながら、1秒に1粒のぶどうを無表情で口に放り込む。なんてシュールな光景なんでしょう……。
しかし、実際に私もやってみたのですが、鐘に合わせて食べるのって簡単そうで意外と難しくって納得でした。
そして最後の1粒を食べ終えると、次はキス祭り! 「明けましておめでとう(Feliz año nuevo)」と言いながら、左右のほっぺにチュッチュッとあいさつのキスをその場にいる全員と行います。
新年のお祝いの締めはスペイン版シャンパン「カヴァ(Cava)」で乾杯♪ しかし、この時点で年越しの緊張感からの解放と、慣れないキスの嵐で私の疲労感はマックス。テンションあげあげの親戚たちを横目にこっそり部屋へ戻りました。
【年明け後も止まらない】
カウントダウンのあとは、またまたバルへ飲みに出かけたり、ディスコで踊り明かすのも定番なんだとか。そして日本のようにお雑煮やおせちといった特別な朝ごはんもなし! しいて言うならチュロス派が多いんですって。
というか、本当にみんなチュロスが大好きなのね(笑)。
しっぽり過ごす日本の年越しも恋しいなぁ……なんて思っちゃうくらい、元気なスペイン人に圧倒されたカウントダウンでしたっ!
参考リンク:Onda Cero(スペイン語)
撮影・執筆:香月実穂
Photo:(c)Pouch