今日は待ちに待ったハロウィンです。ところで……皆さんは、ハロウィン発祥の地がアイルランドだということ、ご存じでしたか?
世界中で親しまれ、日本でもすっかりおなじみとなっているハロウィンですが、元々は古代アイルランドにおけるケルト人のお祭りが起源なんだそう。
ハロウィンがどのような歴史を辿ってきたのか、一緒に見ていきましょう!
【ハロウィンの起源】
ハロウィンの起源といわれているのは、アイルランド語で「夏の終わり」を意味する古代アイルランドのお祭り『サウィン(Samhain)』。古代ケルト人たちは、サウィンを現世と来世を分ける境界が弱まる時と捉えていました。
サウィンには、墓からよみがえった死者の魂が生家に帰ると信じられており、彼らが機嫌を損ねないよう食べ物や飲み物を用意。近所の家々を訪ねて「ソウルケーキ」と呼ばれるお菓子をもらって回ったといいます。
また、死者の魂は幽霊、妖精、ゴブリン、悪魔などの姿をしているため、自らも不気味な仮装をして身を隠していたのだそうです。
「死者がよみがえり生家に帰る」という考え方は、日本でいうお盆のよう。仮装をしたりお菓子をもらいに行く文化は、現代のハロウィンそのものですね!
【ハロウィンの夜には出歩かないで】
昔からアイルランドでは、ハロウィンの夜に外に出ると妖精に連れ去られてしまう……という言い伝えがあるみたい。
おそらく、多くの人が「妖精=純真で可愛らしい存在」というイメージを持っているでしょうが、アイルランドの妖精はなかなかパンチが効いております。
水中の生き物の中で最も邪悪とされる「ウォーター・ホース」。人間の声で誘い、怖がらせたうえで死に至らしめる「プーカ」。ひと目見たら最後、よからぬことが起こるかもしれない「首なし馬車」ーーー。
アイルランド大使館の公式SNSには、それぞれの紹介動画が公開されているので、ぜひチェックしてみて。
また、小説『ドラキュラ』の作者ブラム・ストーカーがアイルランド出身ということもあり、ハロウィンには街中で彼の功績がたたえられます。いつか本場のハロウィンも楽しんでみたいものです。
【現在のハロウィン】
ハロウィンは、今でもアイルランドの家庭で祝われています。
子どもたちは何週間も前からハロウィーンの仮装やゲームの準備をするし、ハロウィン当日の夕食には伝統的なパン(フルーツケーキ)「バーンブラック」を切り分けて食べ、出てきたアイテムでその人の運勢を占います。
りんごを使用した伝統的なゲーム、読み聞かせをしたり、多くのコミュニティでは大規模な焚き火も行うのだとか!
ハロウィンをテーマとした、ゾクゾクするような楽しいフェスティバルも各地で開催されますよ。ラインナップはこちら★
■ブラム・ストーカー・フェスティバル(ダブリン)
2023年10月27日〜10月30日
■プーカ・フェスティバル(ミーズ県)
2023年10月27日〜10月31日
■デリー・ハロウィーン(北アイルランド・デリー)
2023年10月28日〜10月31日
日本では味わえないハロウィン体験、してみたいものですね!
参照元:アイルランド大使館、Instagram @irelandinjapan、プレスリリース
執筆:田端あんじ (c)Pouch