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逆効果!? マインドフルネスで現実を受け入れたら殺人マシンになっちゃった男の物語Netflixドラマ『マインドフルに殺して』【カウチポテトのお供】

2024年11月15日

仕事や家事に追われてストレスフルになっている皆さん、心を落ち着けるために「マインドフルネス」を取り入れてみませんか。

マインドフルネスとは、過去や未来ではなく、今この瞬間に注意を払い、ありのままに受け入れる状態のこと。瞑想がベースになっており「幸福感やストレス耐性が向上する」ともいわれているのですが……ハマりすぎは逆効果かも!?

本日ご紹介するのは、マインドフルネスにより現実をありのまま受け入れすぎた結果、殺人マシンと化してしまった(!)男の話です。

毎週金曜は各配信サイトで観られるオススメ作品を紹介する日。

今週もよく頑張った……週末はおうちでゴロゴロしながら、Netflixドラマ『マインドフルに殺して』を観て、カウチポテトになっちゃお〜!

【あらすじ】

マフィアの弁護士として “汚れ仕事” を押し付けられてきた主人公・ビョルン。そのおかげで妻や娘は何不自由なく暮らせていますが、当のビョルンはストレスにさいなまれる日々を送っていました。

あまりにも忙しすぎて、娘と過ごすことができない夫に妻は「マインドフルネス講座」に通うことを勧めます。はじめこそ懐疑的だったビョルンでしたが、いつの間にやらのめりこみ、ついには心の平安のため殺人まで犯すように……!!

いちばん最初に手をかけたのは、さんざんビョルンのことを苦しめてきたマフィアのボス。そしてこれにより、組織内の抗争や対立マフィアとのいざこざに巻き込まれてしまうのです。

【ココが見どころ!】

<その1:ドイツ発のドタバタ続きのダークなコメディ>

本作はドイツ発のドラマシリーズ。

以前この連載で「ドイツの作品は暗くて重たくて難解な作品が多い」とご紹介しましたが、本作はカラッと明るい(?)ドタバタコメディ。良かれと思って取り入れたマインドフルネス療法が悪いほうに作用して、「よ~し、邪魔な奴は全員消しちゃえ~☆」と殺人に振り切ってしまう……という奇想天外なお話です。

早い話、自分のストレスの要因になる人間がいなくなればストレスも消えます。この実にシンプルな思考法により、ビョルンは心の平安を保てるようになる、というわけ。

次々に起こる問題に対処しようと、マインドフルネスを活用して右往左往するビョルンに「ふふふ(笑)」と笑ってしまういっぽう、殺しの描写はまあまあグロいので要注意です。苦手な方は気をつけたほうがいいかもしれません。

<その2:うまくいってるのか否か…結末が予測できない展開>

マインドフルネスのおかげで、家族仲がどんどん良好になっていくビョルン。愛してやまない娘との時間も増えたし妻の機嫌も上々。おまけに、最大のストレスだった仕事にも転機が訪れます。

だけど……その代償は「殺人」!!!!! 仕事やプライベートが上向くのと反比例するかのように、どんどん死体の山が増えていくのです。

一難去って、また一難。マフィアにも警察にも目をつけられるビョルン……最終的にはどうなっちゃうの!?

<その3:1話あたり30分×全8話なので見やすい>

全8話で構成されている本作は、1話あたり28分~38分にまとまっているので隙間時間にも鑑賞しやすいです。

仕事の休み時間や家事の合間などにサクッと観れちゃうし、移動中のお供にも最適♪ ストーリーのテンポもよく、ほどよく笑えて、不思議と嫌な気持ちになりません。殺人の話なのに読後感が悪くない(※映像ですが)のも本作の魅力といえるかも。

【ビョルンの機転が爽快です】

ドイツ作品の新たな魅力を垣間見ることができる本作。ダーク×コメディがうまい具合に融合した独特の世界観をお楽しみください。

またビョルンは弁護士ゆえに、口が達者かつ機転も利くので、彼が鮮やかにピンチを回避するたびスッキリとした気持ちになります。その見事な切り替えしは、世の中を渡っていくうえである意味参考になるかも……?

■今回ご紹介した作品

マインドフルに殺して』(原題:Achtsam Morden)
2024年10月31日よりNetflixで独占配信中

※カウチポテトとは:ソファや寝椅子でくつろいでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見て過ごすようなライフスタイルのこと。

執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:Courtesy of Netflix 2023.、© Stephan Rabold © Julia Terjung / Netflix

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