
人々を惹きつけてやまない、古代インカ帝国の遺跡「マチュピチュ」。一生に一度は訪れてみたい場所としてこの地を挙げる人も多いと聞きます。
なんとこの秋、日本国内では13年ぶりとなるマチュピチュ巡回展が開催されることになりました。しかもね、ペルー国外初貸し出しの至宝を含む文化財が大集合するんだってーーーッ!!
【どんな展覧会?】
アメリカ・ボカラトン美術館での開催を皮切りに、世界各地で54万人を動員してきた「マチュピチュ展」。
そしてこのたび、アジア初開催として日本に上陸ッ! しかもペルー政府公認ッ! 2012年に開催された「インカ帝国展」以来、国内では13年ぶりとなるマチュピチュ関連の巡回展となります。
■マチュピチュ展
会場:六本木ヒルズ森タワー52階 森アーツセンターギャラリー
期間:2025年11月22日~2026年3月1日
料金:当日券・平日 一般2800円(※予定)
<シドニー会場での展示の様子>2024年 ©MUSEO LARCO LIMA – PERU
会場には、リマにある世界的に有名な考古学博物館「ラルコ博物館」より貸与された、貴重な文化財約130点が展示されます。王族の墓から出土した装飾品や祭具などは、初めてペルー国外に貸し出される展示品なのだとか……!!
【見どころ】
会場は6つのエリアで構成されているそう。ここからは各エリアの見どころをご紹介していきますね。
①イントロシアター
巨大スクリーンに映し出されるアンデスの大自然と天空都市マチュピチュ。展覧会の「幕開け」としてボルテージを高めてくれそう!
②アンデス世界
アンデス独自の世界観と精神文化を体感できるエリア。「天空(ハナン・パチャ)」「現実世界(カイ・パチャ)」「地下(ウカ・パチャ)」といった世界構造やシャーマン(霊的な媒介者)の存在に迫ります。
③モチェの英雄アイ・アパエックの冒険
謎多き古代文明「モチェ」の英雄として知られるアイ・アパエック。ネコのような牙を持ち、さまざまな生き物に変身したともいわれています。このエリアでは、葬送仮面や耳飾りなどをとおしてアイ・アパエックが挑んだ戦いと冒険を体験できるみたい。
<アイ・アパエックの顔を表現した葬送用仮面>紀元後100 – 800年 ラルコ博物館所蔵 ©MUSEO LARCO LIMA – PERU
④犠牲の儀式
神に捧げられた戦士たちによる「犠牲の儀式」を紹介するエリア。儀式では、精鋭の戦士たちが戦い、敗者の血が神に捧げられていました。神聖な素材で作られた祭具や装身具から、当時の信仰と死生観が分かるそう。
<シドニー会場での展示の様子>2024年 ©MUSEO LARCO LIMA – PERU
⑤祖先との出会い
アンデスの支配者たちがどのように葬られていたのか───。その全貌を美しく神聖な副葬品から紐解きます。10人の支配者それぞれが実際に身につけていた装飾をそのままの姿で展示しているエリアは圧巻!
<金属羽飾付き頭飾り前面部>1100-1470年 ラルコ博物館所蔵 ©MUSEO LARCO LIMA – PERU
⑥マチュピチュ
展覧会の締めくくりとなるエリア。結び目の組み合わせによって数を表す装置「キープ(結縄)」をはじめ、貴重な遺産をとおしてインカ帝国の叡智と統治のかたちを伝えます。
<シドニー会場での展示の様子>2024年 ©MUSEO LARCO LIMA – PERU
いやはや、見ごたえがありそうというか、むしろ見ごたえしかない展覧会となっていそうだわ。
はるか遠い場所にあるうえに、謎も多いマチュピチュ。いつか現地に行ける日を夢みながら、かの地に想いを馳せてみませんか。
参照元:マチュピチュ展、プレスリリース(1)(2)
執筆:田端あんじ (c)Pouch