
2025年もそろそろ終わりが近づいてきましたね~! 先日、小学館の国語辞典『大辞泉』編集部が公表したのは「大辞泉が選ぶ新語大賞2025」。
5月18日~11月15日までの募集期間に集まった2811本の投稿の中から大賞に選ばれたのは、今年世間をおおいににぎわせたある問題に関する新語です。
2025年を振り返りつつ、大賞や次点について詳しく見てみましょう!
【1位は「緊急猟銃」に決定!】
「大辞泉が選ぶ新語大賞」は、『大辞泉』に未収録の新語と新語義を募集し、その中から大賞を選出するキャンペーン。2024年は「ホワイト案件」、2023年は「生成AI」、2022年は「キーウ」といった新語が選ばれてきました。
そして10回目となる2025年の大賞作品として決定したのが「緊急猟銃」。これは、「人間の生活圏にクマ、イノシシが出没した際、安全確保の条件の下で、市町村が委託した者による銃猟を可能とすること。」(※クマサンポさん投稿の語釈)だそうです。
この秋以降、ニュースなどで目にしない日はないと言っても過言ではない市街地出没へのクマ出没問題。「緊急銃猟」は9月に制度化されましたが、発砲の許可者が増えただけで、猟友会の負担は減っていないといいます。
「クマが冬眠している時期にこそ、来年以降の対策をしっかりと練ってほしい」――そんな願いも込め、今年の大賞に選ばれたそうです。
また、次点には「ビンテージ米」と「しごでき」の2点が選出。このほか、投稿数ベスト10では1位に「ビジュ/ビジュいい」のほか、「えっほえっほ」「チャッピー」「退職代行」などが選ばれています。
【新しい意味が生まれた言葉も】
さらに、同じ小学館の国語辞典『日本国語大辞典』では、編集委員6名が意味の変化に注目した「今年の項目」を発表。
「推し」「ガラスの天井」「掘る」「チャッピー」「脈々」「界隈」が選ばれました。
これらは若い世代を中心に当たり前のように使われている言葉ですが、たとえば「推し」を日本国語大辞典で検索すると、
・おし「押・圧」
・おす「押・圧・推」
はあるものの、「個人が応援する特定のタレント、役者、アイドル、スポーツ選手等。またはそれらを応援する行為。」という語釈にはぴったりと当てはまりません。
また、「掘る」はこれまで「掘り下げる」「深掘りする」など、意味を限定する複合語で表していた行為ですが、「掘る」単独で表現するようになってきたのが新しい点と言えます。
このように、言葉の意味というのは時代によって移り変わっていくものだということがよくわかる選定となっています。
【気になる新語はあった?】
今年のできごとや流れがパッと思い浮かんできそうな「大辞泉が選ぶ新語大賞2025」。大賞や次点、投稿数ベスト10の中に、皆さんがこれぞと思う新語はあったでしょうか? 興味を持った言葉があれば、ぜひ詳しく調べてみてください。
なお、これらの新語は『大辞泉』ならびに同辞書がデータ提供しているweb辞書・アプリ・電子辞書などに追加される可能性もあるそうですよ~!
参照元:大辞泉 公式サイト、プレスリリース
執筆:鷺ノ宮やよい