
私ね、柳楽優弥という俳優が大好きなんです。まるでなにかが憑依したかのように、真面目な善人も、どうしようもない悪人も、見事なまでに演じ切ってくれるから。
今回ご紹介する作品も柳楽さんの主演作、なのだけど……。この役柄に関しては、真面目な善人なのかどうしようもない悪人なのか、判別がつかなくて。善か悪かでは語れない「正義」のかたちとは───。
毎週金曜は各配信サイトで観られるオススメ作品を紹介する日。
今週もよく頑張った……週末はおうちでゴロゴロしながら、Netflixドラマ『九条の大罪』を観て、カウチポテトになっちゃお〜!
【あらすじ】
たったひとりで弁護士事務所を営む九条間人(くじょう たいざ)のもとに、エリート弁護士・烏丸真司(からすま しんじ)が訪ねてきました。やがて烏丸は、九条の「イソ弁(=居候弁護士)」として働きはじめます。
なにひとつ反省していないひき逃げ犯。虐待を容認している老人ホームの経営者。半グレ、ヤクザ、前科者。
厄介な依頼人の案件ばかりを引き受けている九条を見て、烏丸は衝撃を受けますが、道徳や倫理にとらわれない「信念」にも感銘を受けるようになっていくのです。
【ココが見どころ!】
<その1:人を助けるってどういうことなんだろう>
本作は、『闇金ウシジマくん』を生んだ真鍋昌平さんによる最新漫画を実写化したシリーズ。型破りな弁護士・九条のもとには、悪人だけでなく、いわゆる「社会的弱者」もやってきます。
依頼人が生きる世界は、まるでこの世の地獄だけれど、それでも「道理」はあり、従えば死ぬことはない。第三者には理解できないであろう、ある種の幸せもある。
物事にはいろいろな側面があり、善悪だけでは解決できないこともあります。そうしたこの世の真実が九条だけには見えている。人を助けるというのはどういうことなのか、深く考えさせられる作品です。
<その2:柳楽優弥×松村北斗の化学反応>
本作で九条を演じているのは柳楽優弥さん、そして烏丸を演じているのは松村北斗さんです。おふたりとも、日本の宝ともいうべき逸材だと思うのですが、本作ではそんな彼らの化学反応を堪能できちゃうんですよ。
常識というものにとらわれない破天荒な九条と、論理的思考と真っ当な倫理観で攻める烏丸。正反対だけれどパズルのようにかちっとハマる、最高のバディ!!
はじめこそ、九条に対して懐疑的だった烏丸ですが、九条の信念や人柄に触れていくうちに心を許すようになっていきます。徐々に縮まっていくふたりの距離感も尊いです。
<その3:視聴者の多くが検索した「黒崎煌代」の回>
1話あたり39分~69分×全10話で構成されている本作。配信がスタートしてからというもの、SNSでは2話・3話に出演している俳優・黒崎煌代さんについて検索する人が急増しているの。
なぜ黒崎さんを検索する人が多いのか……その理由はずばり「演技が “本物” すぎる」から。ぜひあなたもその目でたしかめてみてください。
個人的には、6話7話に登場する雫(しずく)という少女を演じた石川瑠華さんの演技もMVP級だと感じております。この作品、若手俳優の宝庫すぎる。
【えっ、ここで終わり!?】
本作が配信されるまえから、原作者ファンのあいだでは「実写化はあまりにもグロすぎるのでは?」ともいわれていたようですが、いざフタを開けてみればそれほどでもない。
そりゃ、多少グロいシーンも出てきますが、視聴するのをやめるほどではない……と思います。それに、漫画よりも登場人物の人間味が増しているので、より共感できるというか、とっつきやすいのではないかと!
ちなみに、本作は「これで終わりなの!?」というシーンで幕を閉じます。シーズン2にも期待しちゃうわ……!
■今回ご紹介した作品
Netflixシリーズ『九条の大罪』
2026年4月2日から独占配信中
※カウチポテトとは:ソファや寝椅子でくつろいでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見て過ごすようなライフスタイルのこと。
執筆:田端あんじ (c)Pouch