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モフモフのひつじたちが名探偵に!公開前から話題になっていた映画『ひつじ探偵団』を鑑賞→思った以上に本格ミステリーでした

約1時間前

【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が拝見した最新映画のなかから、おススメ作品をひとつ厳選して紹介します。

今回ピックアップするのは、急遽日米同時公開が決定した話題作『ひつじ探偵団』(2026年5月8日公開)です。昨年末に予告編が公開されるとSNSで大バズり! ひと足お先に試写で鑑賞したのですが、タイトル通り、ひつじたちがちゃんと探偵しているのがおもしろい!

というわけで、まず物語からご紹介します。

【物語】

イギリスの片田舎で愛するひつじたちと暮らすひつじ飼いのジョージ(ヒュー・ジャックマンさん)。彼は毎晩、ひつじたちにミステリーの読み聞かせをするのが日課でした。そんなある日、ジョージの死体が発見されます。

「これは事故ではない。まぎれもなく殺人事件だ」と、ひつじたちが愛するご主人様を殺した犯人を突き止めるために立ちあがるのです。

【謎解き大好きなひつじたち】

1日中ひつじたちと過ごすジョージは、もはやひつじたちのボス的存在。

ミステリーを読み聞かせしているうちに、ひつじたちに謎解きの知恵がつくという設定がおもしろい。また人間の言葉は理解できるけど話せないので、ジョージの死の捜査で集まった警察関係者、弁護士、ジョージの知人たちの会話に聞き耳立てて、事件解決に向けた情報を仕入れているんですよ。

それに、あーでもないこーでもないと推理しているのもなんともユーモラスで……!

【意外にも本格推理映画だった!】

ジョージの死の真相を捜査する中、弁護士(エマ・トンプソンさん)が現れ、生前用意されていた遺言状を開示することになり、集まった関係者たち。そして、開示された遺産の総額は47億円!

被害者の関係者が屋敷に集まったり、遺言書の開示があったり、全員が怪しく見えるという本格ミステリーの王道の展開。ジョージは遺産目当ての誰かに殺されたのでしょうか?

アガサ・クリスティーの推理ものにひつじが参戦して名探偵ポワロみたいに真相を暴くみたいな。本格推理ものにユーモアとひつじという見事なツイストをきかせてきたのがいい! 人間よりもひつじの方がよく考え、しっかり推理していたりして頼もしいんですよ。

【ひつじたちの個性もさまざま】

ひつじたちは見た目モフモフしていてとてもかわいいのですが、中身は大人キャラです。リーダー的存在のリリーに記憶力が抜群のモップル、何事にも疑問を持つゾラ、ガヤ担当のロニー&レニーなど、それぞれ個性があり、かつ、チーム力が抜群!

アウトローなセバスチャンというひつじも登場しますが、基本的にひつじ同士に対立はなく、みんな「ご主人様をあの世に送った犯人を探すのだ!」という使命感に燃えているんです。でもひつじが犯人を逮捕することはできないから、人間たちに自分たちが知っていることを伝えようとするわけです。ここが本作の最大のポイントです。

【ひつじはアニメーションだった!】

「このひつじたちはどうやって撮影したんだろう?」と思いながら見ていたのですが、なんとひつじたちはアニメーション。あのモフモフ感がアニメだなんて信じられない!

準備段階では本物のひつじをオフィスに連れてきて撮影と検証を行い、VFXスタッフはひつじの品種を選んで各キャラに合わせてキャスティング。ひつじのベースを作ったらあとは高度なVFXとアニメーション技術で、ひつじたちを完成させたそうです。すごい!

本作のカイル・バルダ監督と撮影監督のジョージ・スティールさんは

ひつじは集中力が短く、とにかく草を食べたがるのでずっと下を向いて歩き回っているんです。本物のひつじで撮影しなくてよかったですよ」(公式インタビューより抜粋)

と語っていたそうです。本物のひつじで撮影したら永遠に撮影が難航して終わらなかったかもしれませんね。

ちなみに撮影時、俳優たちは何もない空間で芝居をするのではなく、ひつじのぬいぐるみなどを相手に芝居をしていたとのこと。メイキングもおもしろそうだな〜!

モフモフのひつじたちの名探偵ぶりが堪能できる映画『ひつじ探偵団』。ぜひ劇場でひつじ目線で推理しながら楽しんでくださいね。

執筆:斎藤 香(c)Pouch

ひつじ探偵団

2026年5月8日(金)より全国ロードショー(日米同時公開)
監督:カイル・バルダ
脚本/原案:クレイグ・メイジン
原作:レオニー・スヴァン「ひつじ探偵団」 (早川書房刊)
出演:ヒュー・ジャックマン/エマ・トンプソン/ニコラス・ガリツィン/モリー・ゴードン/ホン・チャウ 他

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