
寓話って、残酷で後味が悪いものも多いですよね。その理由の一説には、子どもたちに社会のルールや教訓をリアルに伝えるため、という考えがあるようです。
そんな寓話のような、けっして他人事ではないイヤ~な気分を味わえるのが『こどもたちのための最悪事典』。最悪な結末ばかりを迎えるお話を集めた全11編の短編集です。
バッドエンドなんて見たくない!とかいって、逆に興味をそそられて読みたくなった人も多いのでは……?
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【最悪な結末ばかりの11編】
本書に収められているのは、さまざまな境遇の主人公(人間や動物など)が、自身のよくない行いによって最悪な結末をむかえるというお話ばかり。
たとえば最初に出てくる「交換しないか」は、他人に提示された硬貨とずっと連れ添った犬のどちらを選ぶかという選択を迫られる男の話です。
冒頭で「皆さんなら、こんなとき、どちらを選ぶだろうか?」との問いが投げかけられ、まさに他人事ではなく自分事として読み進める仕掛けがされています。
他にも「嘘つき男と正直すぎ男」「命の砂時計」「不幸な双子」「王様がやってきた」「戻れない吊り橋」など、タイトルからして気になるお話がずらり。
どのお話もバッドエンドは確定しているのですが、なぜ、どんなふうに最悪な結末へと至るのか、ページをめくる手が止まらなくなりそう……!
各章の扉にはそれぞれ、【価値】【噓】【失う】などの人生における大切な単語についての解説、そして各章の最後には教訓も収録。著者の林木林(はやし・きりん)さんは、
「読み終えたとき、その後味の悪さがこれからの判断を変え、いつか、人生を変えているだろう。」
とコメントしています。
【子どもはもちろん、大人にも!】
タイトルに「子どもたちのための」とある通り、本書は子どもに向けた1冊としてすべての漢字にルビが振られています。けれど、本書の教訓は大人にも通用するものであり、大人のための道徳の教科書としても読めそうです。
美しさがありながら、どことなく怖さを感じる挿画と口絵も本書の魅力を引き立てていますよ!
価格は税込み1980円。2026年6月1日より全国の書店、Amazon、楽天市場などで発売中です。たまにはこんなダークな本を読んでみるのも面白そうです。
参照元:ポプラ社、プレスリリース、Amazon、楽天市場
執筆:鷺ノ宮やよい