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表情豊かな主演のワンコが世界中の映画祭、映画賞で13冠!3年かけて撮影された犬目線のホラー映画『GOOD BOY/グッド・ボーイ』

2時間前

【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が拝見した最新映画の中から、おすすめ作品をひとつ厳選して紹介します。

ピックアップするのは、全米で超話題の犬目線ホラー映画『GOOD BOY/グッド・ボーイ』(2026年7月10日公開)です。犬目線とは? ドキドキしながら試写で鑑賞してみたら、かわいいワンコが堂々主演をはっていました。

では、物語からご紹介しましょう。

【物語】

アパートで飼い主トッド(シェーン・ジェンセンさん)と暮らすレトリバー犬のインディ。 最近、体調が悪いトッドは吐血してしまい、救急車で運ばれます。

なんとか退院したトッドはインディを連れ、謎の死を遂げた祖父の家への引っ越しを決心。近所の人から発電機を借りて、新しい暮らしを始めるのですが、ある日インディはその家の異変に気づきます。でも、トッドは気づかない。そして、彼の体調はどんどん悪くなっていって……。

【主役がインディというレトリバー犬である理由】

本作は、飼い主トッドの身に起こることをインディの目線で描いています。ただすべて犬目線かというとそうではなく、インディの目に映る世界もあれば、カメラがインディの表情や行動を追いかけている場面もあります。とはいえ、本作の主演はインディというレトリバー犬です。

なぜトッドではなくインディが主役かというと、トッドの祖父が謎の死を遂げた屋敷に引っ越しをした途端、怪現象が次々と起こり、それに気づくのはインディだけなんです。部屋の隅に気配を感じてベッドの下に隠れたり、吠えて威嚇したりするインディ。内心「なんでこんな幽霊屋敷に引っ越したんだよ!」と思っているのではないかと。

トッドがひとりで出かけるとき、インディがワンワンギャンギャンとめっちゃ鳴くんです。「ひとりにしないでよ〜」「怖いよ〜」と言っているようで、ギュっと抱きしめたくなりました。インディはとても辛抱強いワンコなんです。

で、トッドは屋敷で何をしているかと言うと、ずーっと祖父が残した映像を見ながら、具合が悪くて咳き込んでいます。

【なぜ幽霊屋敷に引っ越してきたのか】

トッドはこの屋敷に引っ越して「祖父がなぜ謎の死を遂げたのか」を解明するのかなと思ったのですが、そういう動きはありませんでした。だから、なんでこんな幽霊屋敷みたいなところに引っ越したのかわからない

でもトッドはどんどん具合が悪くなっていく。この屋敷の邪悪な何かが彼の健康を脅かしているのかもしれない……。けれどトッド自身が「呪いの館」といっており、そう思っているのに出ていかないので、自分の死期を悟り、ここで永眠するつもり?とも思いました。

でもこれはあくまで私の解釈。この映画は説明セリフがまったくないので、見る人が想像をめぐらせて、さまざまな解釈ができる映画だと思います。

【表情豊かなワンコ、インディ】

インディは本作の名演で世界中の映画祭、映画賞で13冠という快挙! いろいろな映画祭で「動物演技賞」というものが存在するのですが、それらを席巻したのです。

それも納得。映画を見ていただければわかるのですが、インディ、表情が豊かなんです。異変を怖がっている、好奇心で見ている、トッドを心配そうに見つめている、そんなインディの瞳が美しくて可愛くて。

実はインディはベン・レオンバーグ監督の愛犬です。演技を躾けられたタレント犬ではないので、本作の制作に通常の映画撮影のルールは通用せず、3年かけて作られたそうです。

劇中でインディは怖い目にあいますが、撮影中は楽しそうだったとレオンバーグ監督は語っていました。監督のそのコメントを読み少しホッとしました〜。劇中のインディがあまりにもリアルな演技をするから、本当に怖がっているのではないか、トラウマになってしまうのではないかと心配したので。

犬好きの方は「犬がひどい目に遭うのではないか」と不安になるかもしれませんが、傷つけられるということはなく、幽霊屋敷の異変に気づいた犬のスリリングな体験を描いた作品。ずっとトッドの側で頑張ったインディ。まさに “グッド・ボーイ” でした!

ぜひインディに会いに映画館へ!

執筆:斎藤 香(c)Pouch
Photo:(c) 2025 Whats Wrong With Your Dog, LLC. All Rights Reserved.

GOOD BOY/グッド・ボーイ
2026年7月10日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国ロードショー
監督・脚本・製作:ベン・レオンバーグ
出演:インディ(オス、8歳くらい、犬種ノヴァ・スコシア・ダッグ・トーリング・レトリバー)、シェーン・ジェンセン、ラリー・フェセンデン、アリエル・フリードマン

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