夏フェス文化が本格的に日本で始まってから、早10数年。
そんなわけで、今まで「フェス」と名のつく音楽イベントに行かれた方は数多くいらっしゃるでしょうが、おそらく大方のみなさまの目的は「ライブをガッツリ観る!」。観たいアクトをあれこれピックアップし、タイムスケジュールを決めて細めに移動、それが定番という方が少なくないのではないでしょうか。
しかしフェス慣れしているフェルラバーのみなさまの多くは、もう少しのんびりとフェスを楽しんでいるはず。とりわけフジロッカーのみなさまにおいては、そういった点が顕著なのでは……?
そこでフジロックレポ最終回の今回は、フジロック歴10数年の記者が今年実際に動いたタイムスケジュールをご紹介します。
「ライブ観る気あるの?」ってなくらいに、かな~りのんびりと、自由気ままに動いておりますが、いいんですコレで! なぜなら記者が毎年フジロックに行く理由は、「会場内に流れるお祭りムードを楽しみたい」、それ1点だけなんだもん!
【前夜祭】
ほぼ毎年、前夜祭が行われる木曜日からフジロック参戦している記者は、今年も当然そのスタイルを貫きました。なぜなら、前夜祭こそがある意味最も楽しいから!
高速に乗り、一路苗場を目指す中、ちょっとしたお楽しみはサービスエリアでフジロッカーたちと出くわすこと。そんな中、たったひとりでヒッチハイクをするお兄さんを発見。どうやら目的地は同じらしいのですが、記者の車はすでに満員状態、お断りしつつ会場内で会えたらいいね、と手を振り別れたのでした。
その後スムーズに苗場に到着した記者は、友人らと共に温泉へ。コレもまた、フジロックの醍醐味なんですよねぇ。するとそこでミラクルが、なんとさきほどのヒッチハイカー兄さんがいるではありませんか! ご縁を感じずにはいられない瞬間でした。
さて、チケットが無くても入ることができる前夜祭には、地元住民の方も来るなど、フェス本番とはまた違った、独特な雰囲気。
盆踊りや花火が上がる会場内で、これから始まる3日間に向けて期待のボルテージが上がりまくりのお客さんたちを眺めつつ(ライトセーバーで戦っている団体も発見!)、同行した友人&すでに到着していたフジロック関係者の友人たちと、とことんはしゃぎ倒す。そうして翌朝使いものにならなくなる……コレが記者毎年の定番コースです。
【1日目】
フジロックの朝はまず、温泉あるいはお風呂に入ることから始まります。身支度を整え一路会場へ、そしてまず、朝イチビールを飲む! ひゃほー、平日なのに朝から飲んでやったぞー! これもまた、フジならではの光景なのでございます。
前夜祭の疲れを引きずっているため、1日目はひたすらのんびり過ごすのが記者の定番スタイル。会場内をぐるりと1周、その後軽く飲み食べ、宿へ戻ってお昼寝。シャワーを浴びて涼しくなった夕方、再び会場へ戻る。フジロックは朝の10時頃から翌朝5時まで遊び倒せる場所、それだけに「夜遊びメインで!」と考えている方にはこのプラン、おススメですわよ。
かくいう記者も、起床したときにはそのように計画していたの。でもカンカン照り&二日酔い気味で体調不良、こんな体で無理は禁物ということで、早々に離脱したのでした。ちなみにこの日、会場内で再び、前日に遭遇したヒッチハイカー兄さんと3度目の出会いを果たした記者。なにこれ、運命!?
【2日目】
たっぷり眠って英気を養った2日めは、朝からボルテージ最高潮。お風呂に入ってオシャレして、場外エリアでゲットしたお酒を片手にいざ会場へ。
ちなみにゲートの外にある遊び&飲みスポット「場外エリア」「パレス・オブ・ワンダー」は会場内とはまた違った雰囲気のゆるさ、渋い立ち飲み店があったりと、ここはここで楽しいんですよ~。さらには期間中、宿の前でもそれぞれお酒を売っているため、「会場を目の前にしながらついついのんびりし過ぎてしまう」なんてパターンもあります、ハイ。
さて、本日はライブも観ますが、なにせ暑い! そこで暑さから逃げるべく、しばし「ドラゴンドラ」へと避難(他記事参照)、森林浴を楽しみつつちょっぴりお昼寝。
その後、下界が涼しくなった頃を見計らって会場へ戻り、しばしライブ鑑賞。夜が更けたら、友人らと離れて恋人とふたりきり、プチデートを楽しむ。団体で行く場合、こういったリフレッシュを挟んでいくとスゴくいいです。夜遊びに向けて、たっぷり英気を養うことができるので。
【3日目】
いよいよ最終日、朝の時点ですでに寂しさを感じ始めるというのも、記者毎年のパターン。しかしだからこそ、今日はとことん楽しむのだ!
しかし天気は、あいにくの小雨。涼しいけれどガツガツ行動する気にもならないので、出店している友人のテント脇(屋根付き)でダラダラ飲むことに。でもまあ、こういうのもまた楽しいのよ。雨が止むまで、「友人がママ・記者がチーママ・もうひとりの友人がナンバーワン、男友達は客と黒服」という体のスナックコントを楽しんでいたら、あっという間に午後16時。
ライブを観て、ポールダンスを観て(他記事参照)、ホワイトステージのトリ「アウトキャスト」で大暴れ。フジロック最後の日を愛おしみつつ、皆帰りたくないので再びダラダラ飲み始める……そうして夜が更けていくのでした。
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こうして見てみると、あきれるほどにゆるゆるスケジュール、しかしこれもまたフジロックの楽しみ方! 広~い会場、加えて遊び&飲みスポットが数多ある同フェスは、音楽好きはもちろん、そうでもないという方でも十分楽しむことができる場所。その証拠に、実際友人で、一切音楽に興味が無いのにフジ常連という人が数人いますもの。
フジロック未経験のあなたも常連さんも、来年はぜひ、苗場で記者と乾杯しましょうね~!!!
撮影・執筆=田端あんじ (c)Pouch