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【新感覚!!】キウイ、ミント、ラズベリー…四季のハーブやフルーツを使った諸星みどりさんの「創作和菓子」が美しい!

2014年9月19日

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日本文化のひとつとして今に伝わる「和菓子」。伝統や格式を感じるものの、だからこそちょっと堅苦しい印象を持っている人もいるのでは?

今回ご紹介するのは、和菓子を現代のライフスタイルに合わせ、器とともにスタイリングして提供している諸星みどりさんの作品

キウイ、ミント、山椒、ラズベリーなど和菓子のイメージがないハーブやフルーツを使った鮮やかでみずみずしく美しい和菓子。そしてそれを彩る器やスタイリング。どれも新たな和菓子の魅力を私たちに気づかせてくれる作品ばかりです。

諸星さんが創作和菓子をつくる上で大切にしているのは、嗅覚と視覚だといいます。

季節感を「嗅覚」でも楽しんでいただきたくて、旬の果物やハーブ、スパイスなどの香りを活かした和菓子作りをしています。
「視覚」的には、これも日本の四季が身近に感じられるよう、できるだけ季節感を象徴化した抽象的な色や形のデザインを心掛けていますね。
和菓子っていろいろなデザインがありますが、小さな立体の中に季節の風景を切り取り 、抽象的にデフォルメするという手法は和菓子独特のもの。個人的に大変魅力を感じています。

もともと、百貨店でインテリア用品売場の企画などの業務をやっていたという諸星さん。趣味としてやっていた陶芸、和菓子が好評を得たため、新感覚和菓子や和洋ボーダーレスな器を作成し、展開するようになったそうです。だからこそ、枠にとらわれない斬新な発想ができるのかもしれません。

私にとって和菓子や器は、自分の表現したい和モダン空間のツール(パーツ)であるので、それらの技を究めて和菓子や陶芸の職人になりたいとはとくに思っていないんです。また、古来からの伝統文化に敬意は払いますが、単にそのまま継承しようと思っているわけでもありません。
現代のライフスタイルに合わせ新しい形に変化させた“自らの和モダンの世界観”を作り、スタイリング提案をさせていただければうれしいですね。

自作の和菓子が、日本文化の魅力発見や、人と人を繋ぐコミュニケーションのきっかけになればと話す諸星さん。しきたりや格式などにとらわれず、シンプルに、カジュアルに。“ともに時を過ごす人へのもてなしの気持ちを形に表したモノ” として和菓子や器を身近に感じてほしいといいます。

諸星さんは現在、定期的に和菓子作りと器のスタイリングセミナーやイベントなどを開催していますので、興味を持った方はぜひ参加してみては? 詳細は諸星さんのブログやfacebookにてご確認ください♪

取材協力・画像提供=諸星みどりさん
参考:ブログ, facebook
取材・執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch

▼「桜かんてん」。桜の花びらを、杏、クランベリーと一緒に寒天の中に!

▼「紫陽花」(紫蘇&梅酒&キウイの錦玉)。涼しげな青とキウイの緑のコントラストが素敵!

▼「桃の練切(ねりきり)」。中の桃餡は、白餡にピーチリキュール漬けしたドライピーチを練り込んだもの

▼「柿とメープルの羊羹」。メープルシロップの羊羹に、細かく刻んでブランデー漬けした干し柿を散りばめたもの

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▼「夏空(外郎・山椒餡)」。山椒の餡だなんてめずらしい!

▼「柚子の水ようかん」。ゼリーじゃなくて水ようかんなところがオシャレ!

▼ここで諸星さんがお気に入りの四季それぞれの和菓子をご紹介。春……「花ごろも」。桜の花びらを練り込んだ外郎(ウイロウ)生地で桜餡を包んだ和菓子


▼夏……「夏のはじまり」。ライチの錦玉羹(キンギョクカン)の上に、細かく刻んだミントやレモン風味の飾り寒天を乗せた和菓子


▼秋…「実りの秋の蒸し羊羹」。栗、松の実、胡桃など、いろいろな木の実を入れて蒸し上げた和菓子


▼冬…「雪中梅」。生のラズベリーを包んだラズベリー餡をぎゅうひで包み、フリーズドライのラズベリーを散らした和菓子


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