2017年3月にPouchに掲載した「乳児用液体ミルク」についての記事。このときは液体ミルクは食品衛生法の規格基準により日本での製造・販売ができておらず、母親のひとりとして近い将来、日本のメーカーからも販売されることを期待したものです。
それから2年ほどたった2019年3月11日本日、ついに江崎グリコから常温で飲める液体ミルク「アイクレオ赤ちゃんミルク」が発売されることとなりました!
ネットでは子育て中の親たちから歓迎の声があがるとともに、3月11日の発売であるところに災害時の必要性に目を向ける人も多く見られます。
【液体ミルクのメリットって?】
日本では赤ちゃんのお乳といえば、母乳か粉・固形ミルクしか選択肢がありませんでした。粉・固形ミルクの場合はお湯に溶かして人肌にあたためるという手間がかかるため、たいへんさを感じていた人も多いはず。
液体ミルクならば常温で飲ませることができるため、サッと用意ができます。母親の肉体的・精神的な負担やストレスが減らせることもあるし、お腹が空いて泣いている赤ちゃんを待たせることもない。ほかの人が授乳する際も調乳の失敗がない。便利なポイントはたくさんあります。
【東日本大震災から8年目となる3月11日の発売】
そして、この「利便性」を大きく感じられるのが災害の際です。ストレスで母乳が出なくなってしまったり、清潔な水やお湯の確保が困難だったり、家族が離れ離れになることも容易に考えられます。そうなれば赤ちゃんの命が危険にさらされてしまうことも。
その点、「乳児用液体ミルク」があれば赤ちゃんの命をつなぐ可能性も大きいです。江崎グリコでは「本商品を一日も早く上市することが使命との想いで商品開発を進め、東日本大震災から8年目となる3.11に全国販売開始に至りました」としています。
ツイッターでは
「今日は静かに祈る日にしたいのですが、ひとつだけ。3月11日に合わせて、ついに国産の液体ミルクが一般発売されます。沢山の願いを込めての今日の発売なんだと思います。もしもの時に救われる命がありますように」
「もう液体ミルクが店頭に並んでた。ちょっとずつ育児も進化してくんだな……」
「液体ミルク買ってみました。ひとつ125ml。確かに外国のみたいに直接乳首つけるんでないのは、特に災害時困りそう。とりあえず何せ荷物の多いミルク派のお出かけには重宝しそうです」
といった声があがっています。
【ふだんの生活でも広まってほしい!】
個人的には、災害という非常事態のときはもちろんですが、ふだんの生活でも、これまでの母乳や粉ミルクと同じポピュラーな選択肢として広まっていくといいなと思います。
自分もふたりの子どもの授乳を経験しましたが、夜間に数時間おきに授乳するのって本当にしんどいし、外出先でお湯を確保するのが難しいときもありました。そうした育児のたいへんさが少しでも減るのなら、世のお母さん&お父さんたちにはどんどんうまく利用していってほしい……!
ただし、消毒した哺乳瓶にストローを挿した紙パックのミルクを注いでからシリコン製の乳首をつけるといった手順が必要だったり、一度開封したら保存せずに使い切るといった注意点などありますので、使用の際は江崎グリコのサイトで留意点などかならずご確認くださいね。
参照元:江崎グリコ[1][2]
執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch