赤ちゃんがまだ小さいママにとって、気にしなくてはならないことのひとつがおそとでの授乳問題。
いっしょにおでかけしたけれど、胃が小さな赤ちゃんが、いつおなかをすかせるかはまったく読めない。泣き出したらすぐに授乳したいけれど、公衆の場でいつでもできるものじゃない……。
そう、いつどこで、どんな状況で授乳するかというのは、お母さんたちにとってナーバスにならざるをえない問題です。
今回ご紹介するのは、この“外での授乳問題”の助けになってくれそうな公衆ベンチ「Heer」。チェコ共和国のプラハを拠点とするデザインチーム「52hours」が作成したもので、ショッピングモールや空港、公園といった公共スペースで赤ちゃんに母乳をあげたいときにピッタリな仕様になっているんです!
日本の公共スペースにもあればいいと思うのは、私だけ?
【ユニークなデザインと考え抜かれた機能性】
特徴的なのは、ベンチに座ったお母さんをぐるりと包み込むようになっているデザイン。ちょうど上半身をすっぽりと隠すようになっているため、人に見られることなく授乳ができるというわけ。イス部分は回転させられるため、向きも自由に変えられます。
そしてこのイス、揺り動かすこともできるそう。おっぱいを飲みながらゆらゆらと揺れているうちに、赤ちゃんもいつの間にか心地よい眠りに引き込まれそうですね。
また、長イスのようなベンチも一緒にくっついているので、友人や家族がそばに座ることもできます。
【公共の場でもプライベート空間を保てる】
このようにいろいろと人間工学に基づいて作られている「Heer」は、公共の場であってもお母さんと赤ちゃんがプライべートな空間を保つことができるような仕組みになっているんです。
現状に目を向けてみると、外出した際に授乳する場合は、デパートやショッピングモールであればトイレの隣に設置されたベビールームの授乳スペースを使うのが一般的。
でも、授乳スペースという隔離され孤立した場所ではなく、たとえばもっと広々とした場所や外の空気のもとなどで自然に授乳ができるなら、それに越したことはないと考えるママは多いことと思います(もちろん自分の胸元が外から見えないことが前提で)。
そんな外での授乳問題の助けとなりそうな公衆ベンチ「Heer」。日本でも取り入れる団体や企業は今後現れるのでしょうか? 少子化の解決が叫ばれる現代ですが、こうしたところにまで意識を向けてみると、もっと安心に、快適に、子育てしやすい環境になるのではないかという気がします。
参照元:heer、52hours
執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch