
暗闇に突如現れたのは……なんと無数の目玉。しかもすべて巨大サイズ。宙にふわふわ浮かびながら、それぞれあらぬ方向を見つめています。
いや、この状況ってどういうこと? いったいなにが起こっているの?
この空間の仕掛人は、マルチメディアアートの第一人者であるトニー・アウスラーさんです。彼にとって日本初となる大規模個展で、とっておきの非日常体験を味わってみませんか。
【トニー・アウスラーってどんな人物?】
ニューヨーク出身のアーティスト、トニー・アウスラーさん。
インスタレーションやプロジェクションマッピングなど、立体物に映像を投影する表現スタイルを切り開いたパイオニアであり、パリにあるポンピドゥ・センターをはじめ、シカゴ現代美術館やニューヨーク近代美術館(MoMA)など、多くの国際的な美術館に作品が所蔵されています。
その作品世界をのぞいてみると……サブカル、科学、陰謀論、宗教に超常現象となんでもござれ!
テクノロジーやメディアがいかに人々の心理に影響をおよぼしているか、さまざまなアプローチで表現してきた人物でもあり、じわじわと不安や恐怖を引き起こすディストピアな作品を数多く発表しているの。
【どんな展覧会? 体験できること】
AIなどの最先端技術×スピリチュアルな世界が融合する大規模個展『トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~』。
会場には、「テクノロジーと霊知のはざま」を見つめてきたトニーさんによる初期作品・主要作・未発表作・最新作が勢ぞろい。約3000点におよぶ魔術や未確認現象についてのアーカイブ資料も展示されます。
■体験できること
①初期から現在までの代表作が集結
なんと出展作品の半数以上が日本初公開! 現在進行形のプロジェクト『スペキュラー』(2021年)では、暗闇のなかに浮かぶ大小さまざまな目玉のインスタレーションが登場します。
鑑賞者は巨大な「目玉の群れ」に囲まれ、その表面に映り込むメディアの断片と共に、のぞき見られる体験と鑑賞者自身が見る体験の循環を経験できるのだそう……!!
《スペキュラー》2021年、本展のための展示スケッチ
そのほかには、心理学実験に着想を得た『ロック2、4、6』(2010年)や、本物の心霊写真(?)と共に展開される長編映像インスタレーション『予測不可能なもの』(2015-2016年)なども展示されます。
《予測不可能なもの》 2015-2016年、展示風景:ニューヨーク近代美術館、2016年、Courtesy:Tony Oursler Studio
②デヴィッド・ボウイとの共作を世界初公開
現代を象徴するアーティストやミュージシャンと共作を重ねてきたトニーさん。今回は、あのデヴィッド・ボウイさんらと共同制作した作品『空(くう)』(2000年)を初作品化&世界初公開します!
モノリスと呼ばれる巨大な石柱に、デヴィッド・ボウイさんによる語りのパフォーマンス映像を投影。さらに作曲家グレン・ブランカさんによる特別な音楽を融合させました。
《空(くう)》のための習作、2000年、デヴィッド・ボウイ、グレン・ブランカとの共作、Courtesy:Tony Oursler Stud
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③本展のために新作を制作中
天井高15mにおよぶドーム型の会場を活かした大型新作『キメラ』(2026年)を制作中。
トニーさんがこれまでに収集・研究してきた都市伝説とされる生物や未確認生物の資料などをベースに、日本と世界のさまざまな「キメラ」が⻁ノ⾨の上空に出現します。こんなん、どう考えてもヤバそうだ。
《ロック 2、4、6》 2010年、展示風景: 「Tony Oursler: Black Box」展、高雄市立美術館(台湾)、2021年、Courtesy:Tony Oursler Studio
正直な話、トニーさんについてあまり知らなくても、会場の様子を見るだけで引きこまれてしまうはず。
大規模個展『トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~』は2026年7月3日から9月27日まで、東京・虎ノ門ヒルズにあるTOKYO NODE GALLERY A/B/Cにて開催されます。
※料金や参加方法など、詳細については今後公式サイトにて発表予定です。
参照元:TOKYO NODE、プレスリリース
執筆:田端あんじ (c)Pouch