日本でも出会いを求める人が利用するマッチングアプリ。
あらかじめルックスやプロフィールは公開されているものの、相手の性格や趣味趣向、心の内までは、知る由もありません。もしも、アプリでマッチした相手が恋愛ではなく「殺人」を目的としていたら……!?
毎週金曜は各配信サイトで観られるオススメ作品を紹介する日。
今週もよく頑張った……週末はおうちでゴロゴロしながら、Netflixドラマ『サムバディ』を観て、カウチポテトになっちゃお〜!
※本作には性的・暴力的な描写が多数出てきます。苦手な方はご注意ください。
【あらすじ】
アスペルガー症候群の天才肌・ソムは、学生の頃に制作したAIチャットロボット「サムワン」をきっかけにプログラマーに。そして数年後、韓国中の若者が夢中になるマッチングアプリ「サムバディ」を開発します。
ある日のこと、「サムバディ」を利用した連続殺人事件が起こります。ソムは自身のスキルを活かして犯人を割り出し、会うことに成功しますが……この日を境にふたりは急接近!
サイコパスなシリアルキラーである犯人と接するうちに、ソムは自身の中に芽生えた殺人願望と対峙してゆくのです。
【ココが見どころ!】
<その1:目覚めてゆくソムとサイコパス彼氏にゾクゾクが止まらない!>
プログラマーとして成功しているものの、人を愛する感情を理解できず孤独な日々を送るソム。そんな彼女の目の前に現れたのが、殺人衝動を抑えられない(というか、抑えようともしていない)サイコパスのユノでした。
ふたりは出会った瞬間からシンパシーを感じて、惹かれ合い、ついには殺人願望まで共有するようになります。
殺人さえも愛情表現のツールにしようとするユノ。そしてユノが殺人鬼と知りながら「自分を理解できる人はユノだけ」とのめり込んでいくソム。回を重ねるごと、常軌を逸してゆくふたりから目が離せない!
<その2:ソムのふたりの友人の運命も交錯してゆく>
本作は複雑な四角関係で構成されています。
ソムとユノが愛を深め合う中、ソムの10年来の友人・ギウンはユノとマッチングアプリで出会い、ひどいことをされます。
そんなギウンを助けたのが、巫堂(ムーダン / 巫女)で友人のモグォンでした。
ギウンとモグォンはユノを追い詰めようとし、ソムはそんなふたりを複雑な思いで見守ります。交錯する運命……4人がたどり着く結末とは!?
<その3:衝撃のラスト>
行き先の見えないジェットコースターのように展開していく本作。その中で最も不明瞭なのがソムの本心なんです。
ユノを盲目的に愛しているようですが、すべてを俯瞰にとらえられる冷静沈着な人物にも見える……。なにを考えているのか、いまいちつかめないまま、物語は最終話を迎えてしまいます。
思わず「あっ!」と声が出てしまう驚きの結末を見届けてください。
【TOP10内キープ中! ダークでハードな話題作です】
全8話、1話あたり約1時間で構成されている本作。週末のイッキ見にはちょうどいいボリュームですし、続きが気になるスリリングな展開なのでバババーッと観れちゃうことでしょう。
また、本作の最終話ではさまざまな事実が明らかになるのですが、そのことを深掘りする描写が一切ないので、続編にも期待しちゃう……!
ちなみに、本作で圧倒的存在感を見せているのはユノを演じたキム・ヨングァンさんです。
笑いながら人を殺めるシーン、そして車いすから立ち上がるシーンはトラウマ級。背筋が凍る怪演ぶりをとくとご覧ください。
■今回紹介した作品
Netflixドラマ『サムバディ』(原題:썸바디)
2022年11月18日(金)より独占配信中
※カウチポテトとは:ソファや寝椅子でくつろいでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見て過ごすようなライフスタイルのこと。
執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:© 2022 Netflix, Inc.