鏡を見たら、くすんだ顔色や「ひげ感」に驚愕! 誰かに見られる前に、早やめに剃っておこう! と思い、手に取ったカミソリを繁々と見つめながらハタと思ったんです。

顔の産毛って処理しても問題ないのかしら? そういえば、顔の産毛ってどんな役割を果たしているのかしら? 本当に剃っちゃって問題ないんでしょうね、本当でしょうね!

自問自答しても答えは出ないままなので、モデルや美容ジャーナリストたちご用達の「衣理クリニック表参道」院長の片桐衣理先生に、顔の産毛の役割や処理方法、注意を尋ねてみました。

【顔の産毛の役割について】

そもそも顔の産毛にはどんな役割があるのですか?

先生「本来、産毛の役割は、寒気やホコリ、風からの保護です。でも現在はスキンケアで肌の強化や保護もできていますし、さらには洋服や帽子、そして住居のおかげで特に重要な役割があるわけではありません」

ということは、顔の産毛を処理しても問題ないのでしょうか?

先生「そうです。顔の産毛が多く濃く目立つようであれば、処理した方が見た目的に良いといえます。もちろん、目立たないならそのままでかまいません。スキンケアでくすみが解消できない方は、顔の産毛を処理することで肌が明るくなることもありますよ」

肌色がくすむ理由は産毛が原因かもしれないわけですね。

先生「それに顔の産毛を処理すると、光が肌に当たった時に輝きが出ます。つまりツヤ肌になれるんです」

【産毛処理の正しい方法とは?】

顔の産毛はどのように処理したらいいのでしょうか。正しい方法を教えてください!

先生「一般的なのは電気シェーバーやカミソリ、また抜くことですね。ただしやり方が乱暴だと角質まで削ったり、目に見えない傷を作ってしまい炎症を起こす危険もあります」

では、危険を避ける方法はありますか?

先生「剃るならクリームや石鹸の泡など、滑りを良くするもので肌を保護します。肌を引っ張り平らにし、力を入れずに浮かすように剃れば安全です。ただし、行うのは一週間に一回まで。また、抜くのは毛根にダメージを与え、埋没毛になったり、見えない傷ができやすいので、おすすめできません」

安全性を考えると美容皮膚科などで処理してもらった方がいいのでしょうか?

先生「確かに確実で安全です。美容皮膚科などでは医療用レーザーでパーツごとに脱毛します。今は医療用レーザーも進化し、顔の産毛の脱毛もメラニン色素があれば可能です。また処理した産毛は二度と生えないので、永久脱毛にもなるんですよ」

【産毛を処理したアフターケア どうすればいい?】

最後に産毛処理後の注意点をお教えください。

先生「自己処理の場合、保湿が重要です。また処理後、かゆみや赤みができたら、皮膚科で治療を! 美容皮膚科などで処理する場合は乾燥や傷の心配はありません。ただし日焼けは避けましょう。また当日は高温のサウナもダメ。翌日からならOKです」

なるほど。顔の産毛は結論として処理しても問題ないんですね。これからは心配せずにお肌のケアができそうです。

ちなみに、お肌処理後のケアとして次の3つのポイントはぜひ守っておきましょう!

●顔の産毛の毛周期に沿って処理する
●処理後のスキンケアは保湿重視
●紫外線対策を徹底する

こういったことを守りながら、皆さんも繊細なお肌にダメージをできるだけ与えずにツルリンお肌を目指してみては?

(取材、文=石井蓮/ 写真=Pouch)

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<片桐衣理先生プロフィール>
片桐衣理(かたぎり えり)
総合的な美容と健康に特化した医療機関「衣理クリニック表参道」院長であり、話題の「美人製造研究所」所長。患者に親身に接し、健康を回復させ、肌悩みを解消していく女医であり、美人になるためのメソッドを知り尽くしたスペシャリスト。

<衣理クリニック表参道 アクセス>
東京都港区北青山3-5-30 入来ビル4F
公式サイト:http://www.eri-clinic.com/