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東京都の猪瀬直樹知事は4月中旬、訪問先のニューヨークで、年内にも都営バスを24時間化する方針であることを明らかにしました。対象となる路線は、渋谷―六本木間だといいます。

大きな話題となったこのニュース、都営バスの24時間化にはどんなメリットがあるのか、タクシー業界を圧迫することにはならないのかなど、さまざまな意見が飛び交っています。

そんな中、4月26日に行われた定例記者会見で、都営バス24時間化について質問された猪瀬知事は、次のように発言しました。

■都知事の発言

「(都営バスを24時間化するメリットの)1つはね、公共交通機関が動くことで新しい需要は発生するということがあります」

「地球は24時間、どこかの市場が開いているということで、それに対応できるようなグローバル化というか、グローバル化に対応できるような交通体系が必要であろうと」

「(現状、民間は)24時間にまでは至らないが結構、電車の時間より延長してバスが動いている、そういうサービスを行っています、既にね。そうすると、民間はそういうサービスを行っているときに、都心をエリアとする東京都の路線バスがそれに対応することも必要になります」

「ニューヨークでは24時間は当たり前です。バスは。ロンドンでも同じです。24時間は当たり前。パリでも、ベルリンでも24時間のバスが動いています」

「終電がほとんど朝のラッシュみたいになるでしょう。こんなのおかしいんですよ、普通じゃないんですよ。普通は、もっと分散して、時間が、帰れる時間があるはずですよね。そういうことで、日本独特の終電現象ですよ、混雑してるっていうのは」

また、タクシー業への圧迫になる懸念はないかと質問された猪瀬知事は、タクシーのお客さん、逆に増えるかもしれませんよね。さらに、仕事が24時間いろんな形でそれぞれの需要が増えていくとね、仕事の」と返答しました。

■ツイッターユーザーの声

都営バスの24時間化、インターネットユーザーはどう思っているのでしょうか。Twitter上では、次のような声があがっています。

「終電が混んでるのは変って、生活者目線。いいぞー」
「公共交通機関の24時間化は東京だからこその需要だからぜひ実現してもらいたいものですが……」
「こういうチャレンジは応援したい。失敗を恐れずにやってほしい」
「ごもっともです……」
「何も異論はない。都知事らしき都知事です」
「反対派が多いようだけど24時間営業のコンビニができた時もこうだったのかな」
「『終電乗り遅れたら帰れなくなるので』と仕事切り上げられなくなっちゃうんだろうなあ」
「ニーズがあるならその時間帯の交通機関は動かせばいい」
「まさにお役所的な発想だね。救済されるのは、渋谷・六本木で遊び明かした人だけでは?」
「むしろ24時間営業ってのは徐々にやめてって欲しいと思う」
「都バスを24時間グルグルするより、夜中や明方でも成田や羽田に公共機関で行かれるような路線確保をして欲しい」
「終電が混むような街づくりをしてきたのは東京都でしょ」
「生活のリズムが崩れるし、東京を24時間にしたら、横浜、千葉なども対応しなければ」

やっぱり、賛否両論あるみたい。便利になることは確かだけれど、都心の交通業界のパワーバランスが崩れてしまわないか、ちょっと心配です。

(文=夢野うさぎ/写真=Pouch)
参照元:東京都/知事の部屋