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1月7日、新年の祝賀ムードを追い払うかのように起きた、痛ましい事件。フランスの週刊誌『シャルリー・エブド』が銃撃され、風刺画家など、その場にいた多くの人々が命を落としました。

その後、事件を悼む声がTwitter上に続々と投稿されたことが話題になっていますね。

本日、ご紹介するのは、その中でも特に目を引いた力強い「画(え)」の数々です。

【事件の引き金となった「画」】

そもそもの事件のきっかけは、シャルリー・エブドが、数年にわたりイスラム教の風刺画を掲載してきたこと。自分たちの宗教を冒涜されたと考えた容疑者たちが報復したといわれています。

問題の風刺画は、正直なところイスラム教徒でなくとも、不愉快に感じてしまうようなものでした。だからといって、人を殺していい理由などにはならない。画に抗議するのなら、画で返せばいいじゃないか! とばかりに、Twitterのハッシュタグ#CharlieHebdoや#JeSuisCharlieの元に世界中からたくさんの画が寄せられたのです。

【抗議する「画」】

このようにして投稿されたイラストの数々は、どれもこれも、ペンの力を信じようとする気持ちであふれています。

たとえば、事件の起きたフランスのLucille Clercさんが描くのは、3本の鉛筆。昨日までの鉛筆は、真新しく、きれいに削った状態。今日、事件により鉛筆は真っ二つに折られます。しかし、明日には、2本に増えた鉛筆は両方とも削られ、書けるようになる、というストーリーを表しています。

ベルギーのLectrrさんの作品では、テロリストが鉛筆を削りながら、「あれ? 頭を削れば削るほど、トガッていく」とつぶやき、インドのSatish Acharyaさんの画では、苦戦するテロリストが、鉛筆を眺めながら、「こんなにも我々を苦しめる武器は何なんだ?」と話し合います。

チリのMalaimagenさんは、亡くなったシャルリー・エブドの画家たちを讃える画を描いています。テロリストは、銃を持っていたが、画家たちはペンで戦ったと。そして、天国に召された犠牲者について描いたJack KOCHさんのイラストでは、事件翌日、天使が神様に向かって、「あっちに紙と鉛筆が欲しいって言ってる新入りがいますよ……」と報告しているのでした。

どのイラストの表現力にも驚かされ、テロには屈しない、あくまでペンで戦うぞという強い決意を感じますね。

【注目したい「画」】

これらの絵には感心させられますが、注目したいのは、スーダンのAlbaihさんによるイラストです。それは、「なぜお前は『異教徒』の側にいるのだ!」と言うテロリストと、「なぜテロリストの仲間でいるのだ!」と言う世界の人々の間で板ばさみになり、「私はただイスラム教徒なだけなんですけど」とちぢこまる男性を描いた画。

そう、当たり前のことですが、「テロリスト」イコール「イスラム教徒」ではないのですよね。当然のことだけれども、私たちが暮らす日本は、今現在、日常生活の中でイスラム教徒の人たちと関わる機会の少ない国。漠然と「イスラムってこわいなぁ」と怯えたり、差別したりしないようにしたい。ペンの力は正しく、強いけれど、それを何故テロリストと呼ばれる人たちが使えないのか考えたい、と筆者は思うのでした。

参照元:Twitter 
執筆=大井たま (c)Pouch

▼上から「昨日」、「今日」、「明日」

▼復活、そして反撃!

▼「あれ? 頭を削れば削るほど、トガッていく」

▼「こんなにも我々を苦しめる武器は何なんだ?」

▼鴨(新聞紙の意)は、弾より高く飛ぶ

▼銃:ひっぱるやつ、鉛筆:ひにくるやつ

▼使っている武器が違うじゃないか

▼事件翌日「あっちに紙と鉛筆が欲しいって言ってる新入りがいますよ……」

▼左「なぜお前は『異教徒』の側にいるのだ!」、右「なぜテロリストの仲間でいるのだ!」、中「私はただイスラム教徒なだけなんですけど」